11月20日(水)

 NO,088(サイエンスな試打の時代に気をつけて)

 

 
 随分昔は身長や体重、年齢まで聞かれた後に 握力計や背筋力計を使って体力測定をするかのようにクラブを選んでいた時期がありました。 その当時より握力の強かった私は(今でも仕事がら左右とも65kg〜はあります)フレックスがエキストラスティッフを薦められる事となって トッププロが使うシャフトより重たく硬いものが必要と解説され甚だ迷惑でトンチンカンな説明、接客対応だと感じる事が多くありました。 最近はサイエンスを生かしたクラブ選びが流行っています。 アウトドアの練習場の試打会であれば実際に飛ぶ球の行方 飛距離がある程度正確に把握出来るのですが 室内で鳥かごネットの試打では ボールの行方や距離が機械での計測となります。 それも昔はヘッドにセンサー代わりの何か金属チップを貼り付けスウィングバランスが結構重たくなっても 目的はヘッドスピードのみを測ることが対象でした。 普段のスウィング、タイミングと違っても なにせ “ヘッドスピード” が測定、数値化できる事に感嘆の声があがる装置に 珍しさと信頼感で店頭でのクラブ選びに(シャフト選びと思うのですが・・・)一役たち活用性はあったと記憶しています。 時間が経ちそんな設備が一般化して あるプレーヤーは自分のヘッドスピードがおおよそ毎秒何メートルで それにより割り出される飛距離は何ヤードと鵜呑みにして コースや店頭の会話の中でも 殆ど無茶であろうと思われる たかが一回だけ機械計測で表示された過去最大のとんでもなく飛んでいるとされる数字が 「僕の平均飛距離」で一人歩きをする 面白い現象になっていました。 しかし現在の主流はスウィングをする全景やインパクト時、高性能
CCDカメラで フェースとボールの接点を1/10000秒単位でとらえ スピン量やボール自体の飛び出し速度を測って解析出来、ボールの弾道をシュミレーションし落下点の予測や インパクトゾーンでヘッドのアングル、 動きをビジュアル 数値化してシャフト選びには非常に役立っているようです。 機材も競合数社が高性能化、ダウンサイジング化し クラブフィッテイングにも有効活用されていることは消費者にも利便性と信頼感があり好評であると思われますが 今回それらを利用する上で 間違ってはいけないポイント、 勝手な解釈の危険度がある事を記したいと思います。 
 
それは試打するクラブについてですが 最初に問診でプレーヤーのプロフィールを聴いた直後は(それも聴かず直ぐ試打をする無謀な時は特に気をつけて下さい!) だいたいそれらに応じて施設側から提供される1本目の試打クラブが無難な重さ、硬さのシャフトが装着されている事が多く“様子見”といった事のようです。 それを試す事によりヘッド軌道やスウィング、ヘッドのスピード、挙句は技量の良し悪しまで見抜いている事でもあり 手短に商売しようとして出来そうか難しいかまで判別する事であるかも知れません。そんな店側の思惑に薦められるままでは以後 シャフト重量が軽く、フレックスが軟らかく、先調子気味でバランスの多少重たいタイプに数本移行して提供されるまま打てば 恐らくテスターは振り易く、ヘッドスピードは増し、シャフトの撓りや動きも感じ易く、画面上にシュミレーションされる数値 弾道は納得せざるを得なくなります。 スピン量も何時ものあのボールと銘柄、硬度がテストボールと違いあまりアテになりません。 ましてヘッドのアングルがリアルロフトでは表記されるオリジナルロフトと随分違うのですから・・・・ もし御自分のクラブを持ち込んでいたならば スペックの違いを店側に明らかにするよう求め、 単にヘッドスピードが増すだけの要因は後にして どういう経緯、スペックのクラブを試打しているかを把握しておくべきで その際御自分のクラブもデータ取りすれば良いでしょう。
 決して私がそう記してプレーヤーの不安ばかりをあおり 機械計測が全く機能しないという事ではありません 機械計測を全面的に信用しすぐその場でクラブの購入、決定材料にするのではなく それらの結果を糧に いずれ何本かの貸し出しを受け 御自分なりに外部でクラブを試すアウトドアの練習場や その結果で選りすぐったクラブをコースで実際に使い 本当に良い体感の後そのスペックを全て網羅し尽くしてから購入頂くのが本来ではないかと思う事が大事なポイントです。 機械を信頼してもクラブはまだ信用せず直ぐその場で買う事は避けるべきです  因みに当店で機械計測できる機材の内容は 打ったボールが飛び放たれ インパクト直後通過する定点間の速度を計測し 割り出した飛距離、ヘッドスピード、仰角が示される機材です。 この機材を購入した基準は単にヘッドの通過スピードで多種の表示をしない点です 助走をつけて空振り間際の無茶なスウィングでもヘッドスピードだけを測れば力量、技量が相当以上に出てシャフト選びに勘違いをする事が多いようです 正しくインパクトし易いシャフトは ボールが飛び出す定点間の通過スピードも自ずと増し ダフッたり ミスヒットでは通過するスピードは上がりません。 軟らかく 軽いトルクの多めのシャフトが皆さんに程よく振り易いと言っていただけ 飛距離の表示も伸びて好評です しかしその後10本前後の試打クラブを貸し出すと練習場やコース現場では曲がる、ドロップする、弾道が高くなりすぎて伸びない等 いい評価は上記のソフトなタイプが得られていなくても 機械計測では表示せず クラブ選びに無理な話しで結論を出すには至りません。