3月31日(日)

NO,055 (ソールアングルの現状と大切さについて)

 

 ロフトやライアングルを調整、変更すると当然の事ながら ソールアングルが連動して動き ソールインバーションスクープ、バンスが 本来のロフト、ライアングル数値を あわせる事の意味が失われる事となってしまっているかもしれない現実を日報ノートに記します。
 当店でアングル調整をする手順は 全ての番手を測定し数値を記入、チャート表に埋め込む事からスタートします。 何故ロフトやライを動かすだけの仕事で 硬さや長さ、重心アングル、センターフレックス…迄計測するのか?その理由はソールに派生するソールインバーションアングルに隠されたポイントが有るからです。 断言しておきますが 私の考えは メーカー品のクラブであっても ヘッドパーツであっても工場出荷される時点で完品と判断される状態ではありません それは工場では・…
 売れ筋と評されるアイアンでは 鍛造の金型がヘッドを数多く打つことでガタが発生し エッヂもダレる状態で打ちあがって出来てきます。ヘッド研磨する職人さん(今となれば職工さんと呼ばれている技術レベルの方?)は重さをあわせながら そしてシェープを整えながら研磨していく訳ですが 番手を追って一人の人間がセット全ての番手をひとりがひとセットごとに研磨するのでは効率があまりにも悪く 況して職工さんレベルでは番手間のシェープ、“カオ形状”の流れを整えながらの“重量だし”は無理とされ 非常に難しい仕事、職域と言われています。 それでは番手をひとつに限って例えば#6ばかり研磨に没頭できる状況を与えたところで果たして職工さんの“カオだし”は上手く其々上下の#5や#7の番手を削っている隣に座った同僚職工さんと“カオ”やながれは揃っていくのでしょうか?  疑問は多くなるばかりですが 出来あがる量を求められる作業性、効率と 今は職人不在である事の実状も考えると 致し方ない事でもあるのです
 ダレた金型で打たれたヘッドであろうとも トップシェイプやフロントシェイプはある程度の経験で研磨工が手を掛ければ整うものかもしれません。 しかしソールアングルに関しては ほどほどならば良い方で 金型のオンタ、メンタにガタが生じ、叩いて緩む局所がソールのアングル部分に他ならない個所でもあるのです。先ほどのような研磨工程で なおさら職工さんが違うことで ソールアングルが随分違って研磨されているヘッドはロフトのピッチをあわせにいくと(動かすと)バンスやスクープが妙につきヘッドのすわり、ヌケの違いに影響し ライ角度のチューンではソールの顎部分でバンスが効いたり 効かなくなったりで やはり すわりやヌケに反映される ロフトやライの二次的なアングルより以上に 実は大変重要な一次的部分である事は 皆さん殆ど御存じ無い事の筈です
実際に組みあがっているメーカー品や 別注品では シャフトの挿入孔がシャフトのパイより大きく結構なクリアランスがあって シャフトのセンター軸をアイアンネックのセンターと上手く揃える挿し方(特に飛球線側に)の重要ポイントも ずれて違和感のあるネックに仕上がっているクラブも過去にいくつも存在しました。 そんな理由から なおさらしっかり研磨されたソールアングルのヘッドであってもシャフトの装着具合でネック部分が台なしに仕上がる怖さ ソールアングルの不揃いさも考えておかないといけません。
 見落とされる心配が多いこのアングルを測らずして 先にロフト、ライアングルばかりを整えることは無謀、無茶と考えます ロフト、ライアングルの調整は真っ先に ソールアングルの計測から始めるべきは明らかな事です。 ソールアングルが計測できる測定器材を持たないチューンナップショップでは ロフトやライの心配やチューンより ソール形状の出来具合を心配するべき順番ではないでしょうか?