3月4日(火)

NO,103 (ゴルフフェアに出展 空しい淋しい話し)

 


 
ゴルフ用品フェアの初日は“バイヤースデイ” になっていて 玄人の方が来場され 当方にとって出展の意味合いが一番の目当てとなる内容の筈でした
 朝からの客足は去年ほどではなく ゆっくりと商品の説明をしている時です。 デモに持ち込んだアングル測定器と アイアン専用の調整器との違いを 
「従来他社の機材は シャフトの端面に分度器を当てるため何度変更されたかは判断できても ロフトやライの測定は出来ないアングルの調整器であって 測定器ではないので 当方の機材は分度器を付けていないのです」 続いて
「当方の測定器はシャフトをセンター軸線で掴み アングルを測定できる機能を有する内容で・・・」 と訴えた時 こんな意見をおっしゃった方、明らかに “ゴルフビジネス” の「ID」 を胸に付け聞き入って頂いていた その直後
「なぜシャフトの中心軸線を こんな機械で留めて測らないといけないの?」とおっしゃったのです
一瞬周りの人々がシーンとなりました 用品会の定義集や巻末の付録などにある用品用語辞典の文言で説明するより 
「同じ数値のロフト、ライと読んでいてもシャフトにはテーパーやステップが付いているので シャフトの種類が違うと軸線から外れた端面に分度器を当てても正確に判断は出来ていないでしょう」 と申しました すると
「ワークカーでよく乗っけてるのと同じヤツ使ってるけど先ず測定が早いし どれくらい動いたか分かり易いよ!それで測ればいいのに お宅のじゃ何度動いたのかも判らないでしょ」 と納得いただけません じゃあウッドやパターをどうして測っているのか聞いてみようかと思いましたが 当方は何時もの経験からその方にそれ以上申し上げることも無く 次の機材の内容に話題を移し 他の数人の方々にデモを続けました。 
この業界でこんな思いをする事は過去にも多々ありましたが 「この人本当に商売でやってるプロクラフトマン?」 と疑うばかりで 実は非常に淋しく空しい思いになっておりました。
その方の店に行く客は そのクラフトマンを信頼しチューニングを依頼するのでしょうが 当然量産品のすべては規格、スペックに現物は合致せず また別注品でも いずれチューンナップの必要が有るため「アングル調整」となる訳ですが 過去の機材では 捻る機材で動くアングルを測りながら測定するのです。 それらの機材は往々にしてクランプする(チャッキング)力が弱い為 もし硬い素材でアングルが動きにくいアイアンの場合 当初より備えられた分度器をシャフトに当てロフト、ライ角を読んで調整すると 動かそうとする方向にヘッドがズレ、当てている分度器が押されてアングルが動いたと錯覚し セットアップしても目視では判断出来ないほんの0.2度〜0.5度の違いで球筋に影響する場合でも “チューンナップされているクラブの筈” と疑いを持たず プレーヤーは迷いに入るのです。
一番最初に正確な測定数値があってアングルを動かす、 ロフトやライを0.1度の単位で調整する、 例えば0.5度アップライトにして 後に1度フラット その後0.5度アップライトにして 最初の数値角になるべき 精度の高い測定が単体の機材でなされていればこそ アイアンなら10本前後の本数が上手くコンビネーションする訳です。 云ってみれば暗闇に立って 前へ三歩 右へ直角に二歩 左へ五歩進んでから進んだとおり元の位置へ戻って来る様なものですから 最初の位置がはっきり分かっていなければ元の位置へは戻りようがありませんし 自分が何処にいるのかも分からなくなります。
これは測定器で アングルは動かせません しかし この1台で ウッド、アイアン、パターすべての左右用を定義どおり精度高く測定できる機材です。 アイアンだけとか ウッドはこれで パターはどうでとか 規格や基準がそれぞれに違うような測定器と呼べない機材ではありません』 とその方に申し上げるのが精一杯で 去年の展示会で言った記憶のある思いで苦い返答でした