5月2日(金)

NO,110 (クラブの精度はどんなもの?続きT

 


 
来場されたプレーヤーがお気づきでなくても 当方が見抜いてしまうチューンナップの分かれ道は結構あるものです 先日ある方の紹介で来場された方のクラブでした グリップ交換を以前に他店で依頼され それ以来ご本人はまったく気づかず使っていたようでしたが 店主が何気なくグリップを持つと妙に細い感じがしました 流行のリブなしを裏向けに装着するタイプです かといって正面に向けて指してあるのですが何か変です 2本目を店主が持って様子がわかりました 太さが明らかに違います そう判断して始めて両手で番手の違う二本のトップオブグリップを揃えて長さを比べました グリップの全長で約15ミリは違います 三本目、四本目… 殆ど長さがランダムに伸ばして装着されています 偶然私は中でも一番長く伸ばしきって装着されたグリップを持っての直感でした これでは同じシャフト(一つのセット内であれば当然同じシャフト)に下巻きテープをいくら揃えても仕上がる太さが違ってしまいます おまけにバックラインは無いタイプにせよ 正面にブランドのロゴマークが不揃いでグリップのシボ(グリップ材の凹凸)が真っ直ぐ装着されていません  敏感なプレーヤーなら またグリップに図柄の付いたタイプなら明らかですが番手によっても向きがばらばらです  以前にこれとは違う方のグリップで経験した事はグリップがヨジレテ「何か変な握り具合」のクラブがありました 下巻きテープがほんの少し螺旋に巻いてありましたが テープ間の間隔があり過ぎて(巻いているテープの量が少なすぎて)シャフトとグリップがしっかり接着されない状態と共に シャフトの外径とグリップの内径サイズがしっくりあっていませんでした それでクラブを振っている内に尚更グリップが捩れてきていたようでした。恐らく今回の長さの違うグリップを抜いて取り去っても下巻きのテープはこんな状態で巻かれている事だと察しがつきます
また先日あるプレーヤーのパターを拝見してプレーヤーの口から「何か変だ」と聞き始めた時 
「これロングパットのタッチ(距離感)合います?ショートパット 比較的土手にあたるくらい強めで入るでしょうけれど・…」と申しますと
「わかります? 何時もスリーパットする時はファーストパットの出来次第です 長い距離のパターに自信が無くて、怖くて打てないんです・…」 とおっしゃるのは かなりロフトが起きている(ロフトが少ない)場合です 反対にショートパットが良くない場合(長い距離のタッチは良い場合)測定してロフトが多すぎることが多々あります 当然セットアップのスタイルと打ち方の違いで(インパクトの作りかたであって技量の良し悪しではない)判断するべきですが 殆どのプレーヤーはトレンドの売れ筋モデルをお使いでした ブームで売れる時だけにどんどん作られ出荷される商品はあまり品質規格に拘ることより売り上げ数量を伸ばす事が大事なのかもしれません 何でも出始めや売れ始めには拘りがあっても つい売ることを一番に考えると品質のバラツキを人気のあるうちに商品個々の個体差やチューンナップの領域に任せて売ってしまう魂胆かもしれません
 また持ち込まれたプレーヤーのアイアンセットで 番手を追って一通り拝見すると アングルの調整内容は具体的におっしゃらなくても 
「この番手左に飛びませんか? そうでなかったらこっちの番手右の方向に飛ぶとか…」とこちらから聞き出すと 殆どズボシで当たるのは 店主がいつもそういう眼でクラブを見ている性なのでしょうか アイアンのセットは当然一種類のシャフトで構成されています また当然同じモデルのロングからショートアイアン、ウエッジまで見ると ある番手はイレギュラ−にアップライトであったりフラットライであったりが見えてきて前後の番手から 「こうじゃないか?そう飛ばないか?」と 感じてくるのです それら以上にヘッド研磨の仕上がり状態、顔形状の揃い振りを言えばきりがありません
 皆さんも店頭で売り物のクラブを手にされたとき “ずいぶん軟らかく感じるシャフト”とか“結構重たいクラブ”だとか“左を向いたフェースだな”と少なからず感じることはあると思います それが当店では商売で毎日眼に、手にしていると当たり前のように 太かったり細かったり 番手毎に向きが勝手に装着されたグリップ、不均一すぎるロフト、ライアングルで球の飛び出し方向やパターで転がりの癖まで聞かずとも間違い無く判定したり これでは誰が打っても真っ直ぐ上手に飛ばせない と感じてしまうのです これらの不行き届きなクラブ業界の盲点を つい口に出し申し上げるのは自信を持って断言した結果であり 的外れな内容であれば恥をかき勉強不足を暴露するのでしょう が 今までそう的外れな事ばかりか間違うような事は過去には有りませんでした しかし一般消費者、プレーヤーの方達は実際番手によって太さが違っても判らないし うまく球が転がらなかったり ライ角度がバラバラのアイアンセットを使われても真っ直ぐ飛ばせないのは腕のせいだと思われるのです いったい何に信頼をおきクラブを選び 誰にチューンを任せ 購入すれば良いのでしょうか 今後の課題でありこの業界に身を置くギャレーヂ店主の悩みであります