8月11日(月)

NO,124 (ゴルフという スポーツ感について )

 


 あらゆるスポーツの中でゴルフがプレーヤー1人の為に最も数多くの「道具・用具」を使い競い合うのではないでしょうか? 一人あたりの道具数を考えると(この際ユニフォームやスパイクは別と考えます)サッカーやラグビーは人数が多くても たったボール1つを団体チームで前へ、後ろへ、投げたり蹴ったり、敵のゴールを狙っての簡単明瞭な競技です 相手と直に対面して争う球技のテニスやバトミントンは道具を使っているとはいえ、所詮ルールに定められた単一な道具のラケットでボール、シャトルコックを打ち合い そう道具・用具に頼ることなく技術、能力が備わり、またプラス要素として体力差がある程度のハンディキャップを必要とする内容のスポーツでしょう 他でもルール上の規制が存在する上で 着ているウエアーでタイムの良し悪しが現われるとか ユニフォームの見栄えで点数の優劣がつく競技も殆どありません 例えば競泳競技では水着1枚で人間の筋力、体力により高度の泳法技術が伴えば間違いなく最高タイムが期待できます。 陸上競技では技術論も必須条件ですが それ以上に基礎体力や精神力を持ち合わせなければなりません それだけ単純に身体一つを使って計り知れない人間の能力の限界を知る事が出来るスポーツが多い中で「ゴルフ」はどうでしょう? 
プレーヤーは自ら道具は持たずキャディーを付けて 持たせたバッグには自分で選べる(当然ルール上適合した)14種類の道具が用意されています しかも何百種類とある公認球の中からプレーヤーは主観でボールを選び スポーツのうち唯一「能動的な動き」で競技するのです(“カーリング”等も能動的と思いますが「敵・相手」が存在しますので・・・) 武道や球技は相手側の動きに受動的に身をこなす事が勝敗に直結します 目の前の相手が存在しない登山や乗馬と云えどもフィールドや相手は“自然界や馬”という生きた物です
 ゴルフではよく“相手(フィールド)はコースだ”といわれる事が有っても 勝手に向こうからボールは飛んできませんし“レフリー”も居なければ“スタートの合図”もありません。 然るべき時間が来て各人がスタートした後は競技がフィニッシュするまでプレーヤー自らが好きなタイミングでボールを打ち、又転がしカップインしては打数の少なさを争う競技がゴルフです “如何にそのプレーヤーにフィットしたクラブを手にしているか否か、道具が合うか合わないかの勝負”と言って過言ではありません。
 来場される方々のお話しを聴いていると 学生時代や若い頃にされていたスポーツで何んらかの道具を使い そのメンテナンス如何である程度の勝敗が左右されるような場合、ご自分で或いは専門家に任せて普段から、また前日や当日、体調や気候に合わせて出来るだけ直前までする手入れ、チューニングが大切だとおっしゃいます 野球をされていた方はバットの重さやグリップ部分の太さに気を使い 競技スキーをされていた方はエッジの研磨やワックス塗付に天気予報と首っ引きでスタートの直前までいっしょに作業される裏方さんも大忙しです 道具を使う限り行き届いた手入れ、チューニングが大切な事と分かっていてもゴルフとなればどうでしょう 雨降りのプレーやグリップが消耗しすべって交換やメンテナンスされることは有っても 果たして新品を買われた直後使うまでに手を加える必要が?真っ直ぐ飛ばない訳が何か有って?何某かのメンテナンスが必要?と誰が考えるでしょうか? 
プロのツアー会場にはワークカーが毎回帯同してスタートの直前までプレーヤーが自らの体調や当日の天候、コースロケーションやピンポジションに対して要望を感性で訴え、球筋やフィーリングを しかも能動的な動きで勝敗が決まるゴルフというスポーツにプロゴルファーが信頼し安心して使える道具の供給・メンテナンスをその場だけで凌ぐには あまりにも付け焼刃となるお話しです そもそもシーズンインの前その年使うクラブのセレクションは十二分になされ ベースは完成された基本形に沿って精度の高い14本(それ以上の数で即実戦使用可能なクラブを手元に用意している)が揃っています 彼らはあくまでその一週間の日々状況に応じメンテナンスしているのです。
皆さんが店頭で購入されるクラブセットの内容がどれだけ御自分にマッチしているか如何なのか以前のお話しとして「組み立て」や「部材の管理」に根本的な問題が蓄積しているクラブは 簡単には理解いただけない懸念材料が存在するのです 14本それぞれの重さや硬さ、捩れやグリップの太さや挿された向きまで綺麗にコンビネーションしていないと それはクラブセットと言えず“クラブの集まり”に過ぎない スポーツの道具としてたくさんの量を集めただけの単なるお荷物となってしまいます。