この業界には資格試験や技術認定制度はまったくありません 「すいませんが・・・」と始めて来られた実直で気の弱い実は寛容なお客様のお話しです。その方は30歳台前半のいかにもスポーツマンらしき臥体で髪の毛はスポーツ刈りで顔色は浅黒く(今年の初秋の頃でしたが)しかも来店時はトレーニングウエアの上下を着て、一見研修生か?と見間違える根っからアマチュアのYさんでした お話しを聞いていると あるショップで別注アイアンを作りお使いになっています。 ゴルフを始めて約十年、一向にスコアは伸びず球の飛ぶ距離だけは周りのギャラリーから恐れられるパワーヒッターであったそうです 若い頃から野球をされていて高校から大学まではチョッとは名の知れたスラッガーであったと御自分でも照れくさそうにおっしゃいます 飛ぶだけのゴルフでは御自分も納得いかず 去年からインストラクターに教えを請いマンツーマンで個人レッスンを約一年ほど前から受け 今年の春先になってスウィングも落ち着いてきたので「アイアンクラブを用意しましょう」と相成ったようで インストラクターの紹介先でアイアンを別注されたそうです 頭書の「すいませんが・・・」の続きですが 素人のYさんにはまったく罪の無い事であっても生徒側の立場となる体育会系アスリート派の方だけにインストラクターとの関係がギクシャクしてもいけない事情を察しの様で 気づかいが随分うかがえます 「このアイアンで頑張りましょう!」と購入に積極的な考えをインストラクターは示していたようです ところが以前、量販店で買った無名のアイアンセットの方が 「何がどうかは分からなくても真っ直ぐ飛んでいた事が多く、今回作ったアイアンセットは曲がって飛んでしまうか 球は上へ飛んでも真っ直ぐ前へは飛ばないんです」とおっしゃいます インストラクターの彼も困った様子で今までのインストラクションとは違った打ち方を教えだし「しっかり振って!」から「力を抜いてゆっくり振って!」に180度 掛け声が変わったそうです 当店で臥体を見ても スポーツ歴を聞いても 前向きなスタンスを考えるYさんには酷なようですが どちらの何とおっしゃるインストラクターですかと尋ねました。 伏目がちにでも お名前はお聞き出来ませんでしたが ある練習場に所属?されていた方でした 実はもうYさんとは縁が無いそうで当方もホッとしましたが 世間では良くあるようなお話しの一つです 本題の別注クラブを紹介しますと シャフトは今年モデルの国内ブランド産85グラムタイプ、フレックスはスティッフで グリップはソフトタイプのラバーですが 手のサイズ(グローブサイズは25センチ)が大きいYさんには 下巻き1回で装着されています バランスはDバランスの直前で終始して 長さだけは#3で39インチ半近くあります 一応当店でスペックを計測しチャート表に記しました しかし当店のチャート表には記されない“独自の見解”はシャフトの中に(ネック先端部分に)大量の異物を発見し グリップの向きや伸ばし具合に統一性も無く フェルールキャップが(アイアンヘッドとシャフトの付け根に取り付ける樹脂製の緩衝キャップ)段違いであって 本来ヘッドとキャップは磨り合わされていて 面が平らであるべきがキャップが大きくヘッドは小さい磨り合わせを忘れたか 磨り合わせる事が出来ない、知らない素人細工のフィニッシュです 当然ながら?測定データに規則性や 均一性はありません しかもヘッドの形状はアベレージ用と解説するべし 非常に打点が低い位置関係にセットされ 決して上のレベルを目指す方にはお薦め出来ない 軟弱なタイプであったのです。 今年の最大「申し訳の出来ない 酷いクラブ大賞」が これだった気がします Yさんも薄々感じてらっしゃった事でもあった様で こちらも少し触れるだけでそれ以上は詳しく語る事も出来ません 早速当店のこれからのゴルフに充分通用するハードスペックなバリエーションでYさんに試打クラブをお貸しして様子を見る事となりました その後の事はいずれ別記します・・・・ あまり暴露するとお叱りを受けるかも知れませんが 均一性のある組み立てが出来ているか出来ていないか 簡単に見極める方法をお知らせしましょう これらはどのように優れた計測器を持ってしても 数値や規格に現われない現物有っての点検方法です
○グリップを床にして ヘッドを上に向け机か棚に向け 番手どおり並べます シャフトにステップが付いてい れば ヘッドに近い第一ステップが横一列に並んでい ますか?(ヘッドのシャフトインサーションディプス に係わる事です)

○グリップの伸ばし具合も これで横一列でないと均等 ではない事が一目瞭然ですが如何でしょう?

○ヘッドのソール中央部もしくはヒール部分が均等に短 くなっていますか?
○アイアンヘッドを床に揃え ネックの長さが均等に揃 っていますか?(ロング〜ショートにかけ長くなって いくモデルも有るが均一的であり 良くないのは番手 によってイレギュラーで長短が混在する!)

○フェルールキャップとアイアンヘッドのネック面は段 違いではないですか?
○グリップの向きは上を向いてバックラインを意識しフ ェース面と合っているか番手を追って見ると統一性が 有り番手でどっち向いているかバラツキ無いですか? (裏側の模様でも案外捩れている場合に気が付くこと 多し)
○ボールをフェース面に当てパーカッションポイントの 感触を実感すると番手でヒール寄りの部分で打たない とミス球になる心配の“シャフト先端異物有り!”

○使い込んだアイアンソールは ややヒール寄りに擦れ 傷が出来て当然でも球の行方との関係は?
よろしければ参考にして別注クラブや ブランドクラブもチェックして下さい
|