5月14(金)

NO,157(シャフトは曲がっている どうする?シリーズ2)

 


 「シャフトは曲がっている!」 そんな事実は 一般消費者である皆さんの中で そうたくさんの方がご存知では無いと思います それは果たして如何いう事なのでしょうか?
メーカーが工場生産し 出荷して倉庫に保管され 注文に応じて問屋から我々小売店に荷物が届いた時 既にスティール製シャフトが曲がっている時があるのです それはどちらに供給されようと偶然の事で シャフトメーカーから大手ブランドメーカー工場に出荷されている事も当然考えられるわけで シャフトメーカーの出荷検品、チェック体制の曖昧さが引き起こしていたり また仮に輸入品であったり 国産品であっても 大量の数を梱包するパッキング状態が荷送の途上で 下積み、下敷きになった部分に圧力をかけて作用する場合もあるようです 厳密にいうと撓って(しなって)いる状態なのですが それを眼で見ているだけでは分かりません 所詮シャフトは「真っ直ぐ出来ているものだ!」と思い込んでいる人が殆どですから よほど慎重に入荷時点で再度のチェックをする必要があり 現実に調べてみると スティール製シャフトの何パーセントかは新品として当店への “入荷した時点” で クラブとして使われるまでに 「シャフトは曲がっている!」 のです 
調べる方法は平らな板、例えばテーブルの天板の上にシャフトだけを乗せて転がしてみます  まったくの筒状であり 仮に軸線が真っ直ぐな場合、コロコロと問題無く板の上を転がります ところがシャフトは円錐筒(円筒で両端の口径の大きさが違う テーパーの付いたパイプ状)をしていますから 真っ直ぐシャフトの軸線が直線性を保っている場合に転がせばテーブルの上を「扇型」になぞりながら転がる筈です それはシャフト自体にステップが付いていても 付いていなくても同様です。
それでは先ほどの“まったくの筒状でありながら 実は軸線が曲がっている場合” 転がすと時間の経過と共に 両端や中間部分が 跳ね上がったりしてシャフトが踊り スムースな回転をしません 本来シャフトは円錐筒をしているものですから 同様に転がしてみても 両端や真中部分が跳ね上がる状況が分かりにくく 厳密に判断できない場合があり その際良しとするかどうかが “良品か不良品か”の瀬戸際です 先日あるプロゴルファーから聞きましたが その方が学連(大学生のゴルフ競技連盟)でプレイされていた頃(30年ほど以前)から 直線性のチェックは怠り無くされていたようで 当時から新品シャフトの取捨選択していた極め付けの方法を教えてもらえました  
『テーブル板の上に置いたシャフトのティップ側(細い先)を 2〜3cm出しておいて 糸の両端に大小の石をくくり付け その糸を2〜3回ティップ先端に絡める時 重い大きい石をシャフトに近くセットし 小さい軽い石と 石の重さの違いで糸の絡んだシャフト先端がちょうど “ツルベを廻すように” ティップ先端部分の短い間隔の軸線を中心に テーブルの端でティップ部分を廻します すると反対のバット側(グリップの太い側)がスムースにまわれば
Okですが 跳ね上がったりしてシャフトが踊り スムースな回転をしない場合は軸線が曲がっている』 という判断です その通り実験しても間違いなく 「やはりシャフトは新品でも 曲がっている」事は確認されますし その割合的な数字がメーカーやモデルによっては 当然問題となります また以前 このHP上の“質問&BBS”や “店主の日報ノート&独り言” で物議をかもした「スパインコントロールの是非」(No148、149、150) が問題となってくる大事な部分でもあります。

写真左は大小の重りをぶら下げ絡めた糸でシャフトの先端を回すと
写真右のようにバット側が平らの板の上で、スムースに回転すれば軸線は真っすぐ、撓っていれば踊って回転する。
写真下はセンターフレックス計の構造を写したもので、シャフトを回転させると先端側がスムースに回るか、上下し踊りながら回ることが確認出来る。


センターフレックス計を使って スパインオリエンテーションをする場合(当然ルールに抵触しない左右均等な撓り…ですが) シャフトを計器に掛けてみます すると3点でシャフトを支持し(両端の支持点は同レベルの高さに対して センター部の支持点が高い位置で止まる) 距離に対しての その荷付加重量を 軸線の廻り360度の方向で測定が出来る器材ですから シャフトの撓りが強い、弱い向きが判明するわけです が、 実は強い数値が生じる時良く見ると また弱い数値が生じる時良く見ると シャフトの外径部分の端面が随分上下しています 支持点の中間、それもシャフトのティップ側と中間部の支持点の間で シャフトがやや細いパラレル部分(外径がテーパーで大きくならない平行なところ)、それは「へ」の字状に撓ったシャフトの両端が撓り下がっている方向で器材に掛けている場合は荷付加重量が少なく 「ヘ」の字の逆に両端が 上を向いている方向で器材に掛けている場合は荷付加重量が多く 測定されている事を経験します そうなると当然シャフトのスパインを測定し アライメントするどころか 万一でも「曲がったシャフトをヘッドに組み付け 出来上がったクラブのロフトやライアングルを いくらフィッティングしてもまったく無意味」で シャフト単体のスパインを測定する、合わせる事は 既に新品シャフトの良品、不良品の見分けが可能となっている機材と判断しても良い訳です 
仮にスティールシャフトの そう云った実状が分からないままの状態で組み付けされ また組みあがったクラブのアングルを測定もせず 辻褄があうまでネックに異物を放り込んでバランスを出す別注、オーダークラブ専門店があったり 既に分からないままの状態で組み上げられているクラブに それ以上何某かの手を加えるチューニングショップで作業を依頼されてはせっかく皆さんが“正しい練習されても技量のアップには大変遠回りになってしまう 最悪な局面”ですし もし、今後行かれる店に「センターフレックス測定器」が備えられていなくても スティールシャフトは撓っている場合もあるという事実を御存知の場合に 入荷したスティールシャフトの「使える、使えない」の仕分けチェックをされない店や 「使える、使えないシャフト自体」 を “選別する方法” を御存じでないとか また「撓っている場合もある」という事が専門の業者側として知識に無い場合、 これから皆さんがクラブについて仕事、作業を発注される対象と見なすか否かを考え直す 一つの試金石にされ賢くなって頂く事も良いかと思います。