7月7(水)

NO,162 (便利なサイエンスと商売上手の説法)

 


 世間では ここ暫らく真夏を感じさせる暑さで梅雨の中休みといったところでしょうか そんな暑さも吹っ飛びそうな“一瞬体温が40度を超えるようなお話し”が 先日あるお客様から来場時、その一部始終聞かせて頂けました
「ゴルフクラブを見に行こう」と知り合いの方に誘われ 紹介を受けて出掛けた先は大型量販店の『×××』でした 知り合いの方は『×××』をよく利用され 店員さん達とも顔馴染のようで“チョッとしたハバは効く”上お得意客だそうです 試打席はシュミレーション機器が備わり 数多くのクラブが試打できるシステムと その場でスウィング分析しクラブとのマッチングを解析できる設備があったそうです その方は新品のアイアンセットを購入されてから そう間もなく(最新型ブランドクラブを×××ではなく他店で)つい先日、当ゴルフギャレーヂが買われた直後“使うまでに何時もの様にチューンナップ”を一頻りした直後の安心できるクラブの筈でした。 確かに、そのチューン結果で見栄えはあまりにも悪く(バックフェースはキャビティー部分が埋もれるくらい鉛バランスを貼ってある⇔ネックに無茶に入れられた異物のバランス分)シャフトのセレクションもベストには程遠く(店員に言われるまま最新モデルを購入した為⇔当店では扱わない振動数管理できないシャフト)御本人には「イマイチ残念な内容であっても実はこれから!」と考えられる“ピリッとはしないまでも暫らく使ってみようかな?”と思案中のクラブではありましたが 店員さんがあまり熱心に“オーダークラブ”を薦めてくれるので そのお店のノウハウに沿って試打する事になったそうです
元々目的は買い換えたり何かを依頼する事を毛頭考えず 聞く耳を持たなかったつもりが 知人から紹介された経緯もあって試打だけでも・・・と成りゆきでされたようでしたが
「では最初に、今お使いのクラブを拝見して良くないポイントをチェックしましょう」となったそうです 
ところが 当店で前記のチューン済みクラブを 一目見た途端に発した言葉はこれはいい加減な仕事がされている 鉛はこんなにバックフェースに貼るものではないしかも貼る量が番手で違っているしグリップも太いんじゃないですか・・・」
と 随分こき下ろすではないですか! 見れば分かる!その眼力には当店も驚きますが
 「ここで実際球を打ってください」
と案内され 器材を相手に数発打つと シュミレーションされた弾道は“引っ掛けフック”が映像となって現われています このクラブで御本人は普段から(チューン前、後共)“引っ掛け球”はたまに出ても“引っ掛けフック”を打つ事は 先ず有り得ない方ですし(競技にも出ているアスリートゴルファーで 結構お上手なプレーヤーと云う事を当店では承知済みです)アングルチューンを施してありますから そんな筈はないのですが・・・
「ライ角度もあってませんね 左へ出てフックしています
 次はこれを打って下さい」
二、三球打つと
「次はこれ その次は・・・」
「これでしょう ライ角度があっているから弾道も方向性
 もコレが良いでしょう!」
「シャフトも先程から診ていると 飛距離の出るのは 
 コレですね!」
「シャフトはコレで、ヘッドが打ち易いコレなんか、如何
 ですか?次はそのヘッドが付いた コレ、コレを打っ
 て下さい ホラ!当たるでしょう・・・」
と聞かされた ご本人が呆れている間に何やら資料作りが出来ているようです ヘッドスピードやら 飛距離やら あげくは“貴方に最適クラブ診断書”まであって後は 印鑑を捺せば「分割払いもOK!」となる様な書式です
そこまで聞かせていただき ギャレーヂ店主の体温は一瞬
40度を超えていたと思います

 当店には殆どの方が 他店で買われた「ブランドクラブ」や 他店で別注された「オーダークラブ」を持ち込まれ チューニングやリシャフト、グリップ交換やオーバーホールするのが仕事の対象です しかし常日頃より他所様の仕事の出来映えや技術力、内容の良し悪しをズバリ言い切る事を極力避けて
「当店ではこう云う技法は使わない・・・こういう考え方で
 は仕上げない・・・」
と解説し
「当店のベストな仕事をする事で了解いただき、頂戴する
 作業の時間と費用を案内してから 仕事依頼を頂戴する
 事」
に徹しておりました。 ところがそのお店でおっしゃっている事は当店の考え方と少し違うようです
決してクラブチューンの考え方や技法を取り締まる法律や規格、規制はありません
しかしお客様が安心して“何処のお店でチューンしようか?リシャフトしようか?任せて安心、技術も最高、後は打ち方次第!”と心底思える、例えば技術が未熟なプレーヤーも また高度な技術をお持ちのアスリート派や プロフェッショナルゴルファーも 良くない球が出るのは「クラブの不出来さ」の為と思わず 後々に後悔しないチューニングを施すチューンショップの目安が 何処に存在するのか考えないといけない世の中は便利なサイエンス時代になったと思います

今回の日報ノート記した内容は 過去の日報ノート

NO,088(サイエンスな試打の時代に気をつけて)
も御一読頂ければ 尚更良く御理解いただけると思います