8月27(木)

 NO,167 (問題点です 調整器と測定器の違う点!

 


 先日マニアックな専門誌に当店の機材が掲載いただけました 
素人の方が対象とは云え ずいぶん凝った内容の隔月発刊誌です 新品、ニューモデル等、物販目当ての情報より クラブのチューニング、アライメントを目的とした記事が豊富で シャフト、ヘッド、グリップ等…そのスペック計測や一覧できる数値比較は一部玄人の人が読んでも参考に値する評価内容で いまどきでは珍しい紙面の専門誌と思えますし 消費者の要望自体が少数派の中にあっても クラブチューニングの必要性、楽しさ、その極意を一般消費者に伝えようと 編集する側の方々が前向きの真摯な気持ちで監修され その熱意が確かに感じられる 今後は益々楽しみな冊子と思いました
 クラブのチューンナップをする機材各種をシリーズで紹介しているページに 今回は各社さまざまな“アイアンのアングル調整する機材”の紹介で「ギャレーヂ製アングル調整器」を掲載して頂けました 事前に編集される側の方との お話しで「今回は“調整器”であり“測定器”ではない」との内容で聞いておりました 結果的に4頁にわたり4社掲載されました が しかし他社製の3種類掲載された機材は 分度器状の基板がシャフトの延伸方向へ本体に付帯していて しかも目盛りが刻まれていて順に数値・数字も書き込まれています それはシャフトの端面(廻りの側面360度中、何処か一面)に基板の一部が触れ 器材にクラブをセットした時、シャフトの傾く角度数値を採る設計がされたものでした。


 過去に何度もこの日報ノートで申し上げているように
シャフトの端面にプロトラクター(分度器)を当てて計
 測するとシャフト軸からはずれています
 シャフトが真
 っ直ぐな円筒形であるうちはシャフト軸線と平行なシャ
 フト端面にプロトラクターを当てても角度は採れます。
 しかしシャフトにプロトラクターが当たる面は
円錐筒の
 一部分であったりステップが付いていてシャフト軸線よ
 りずれて端面に当てている事になり それでは正しい計
 測は出来ません


と云う 私の言い分が 紙面上でこれら器材の写真を見た一般の読者は如何判断するのでしょう? また専門家が目にする機会があれば“便利な調整器”が頭にインプットされる懸念が多分にありそうです
 私が過去に何度も営業廻りの訪問先で経験する非常に残念な事ですが アングルが動かせる機材で測定は同時に出来ません 本来アングルを捻る為の機材で動くアングルを測りながら測定するのは無謀です それらの機材は二つの機能を一台で満たす為 往々にして本来調整器に最も求められるクランプする(チャッキング)力が弱い為 当初より備えられたプロトラクターをシャフトに当てロフト、ライ角を読んで調整すると もし硬い素材でアングルが動きにくいアイアンの場合動かそうとする方向にヘッドがズレ、当てているプロトラクターが押さえられ、またアングルは動かないでプロトラクターから離合した結果 アングルは動いたと錯覚し セットアップしても目視では判断出来ないほんの0.2度〜0.5度の違いが球筋に影響する場合でも “アングルチューンされているクラブの筈”と疑いを持たず あげくにはプレーヤーが迷いに入るのです 硬い素材を相手では 何度動いたかも判断つきかねる中途半端な機材が いつ頃からか“迫る必要性”とは恐ろしいもので 古い昔の以前より「読めるのは動く度合い(量)であって ロフトやライのスペック自体ではない」を踏破して「クランプしながら角度を読める事」それが今や当然の様に“ロフト・ライは、何度と・何度です”とクラブのスペックが測定出来ると思われている 今まで殆どのチューンナップショップが備え付けている “妙な万能機”になっているのと同様の器材が ほか3頁に写真掲載されているのです。

 また毎年、ゴルフフェア展示会場で測定器のデモをしていると“バイヤースデイ”にもかかわらず客から

 客→「この器材でアングルは捻れませんよね(動かせま
    せんよね)」

 店主→「ええ これはアングルを測定する器材です」

 客→ 「うちの店は“アングル動かせて測定もできる”
     ○●◎△▼を使っていますけど こんなに値段
     は高くないしこっちの調整器にゲージが付いて
     いないから何度動いたのか判らないし…」

確かに目の前のデモ器材、すなわち今回掲載いただいた“ギャレーヂ製アングル調整器”にゲージは付いておりませんが プロ用の機材として考えている故に付ける必要なしと判断しています 又、ある客は

 客→「ワークカーでよく乗っけてるのと同じ“測定器”
    使っているけど先ず計測が早いし どれくらい動
    いたか分かり易いよ!それで測ればいいのに お
    宅のじゃ何度動いたのかも判らないでしょ」 

 店主→「シャフトの片端面でゲージを当てていても そ
     れでは測定が出来ていません。本来シャフトの
     センター軸でゲージを読み計測するべき事でし
     ょう アイアンだけが計れると言われる器材は
     同様多種でていますが全てネックを捻る事を考
     えてプロトラクター(分度器ゲージ)を当てて
     いるのでシャフト軸での測定は出来ていません
     何度動いたのかは判別出来そうですが…


と続けると 相手の方は当方の言い分にケゲンそうな顔になってきます それ以上に御自分のお店に備えてある従前の調整器の正当性を考えておっしゃるのでしょうが 納得いただけません じゃあウッドやパターをどうして測っているのか聞いてみようかと思いますが 当方は何時もの経験からその方にそれ以上申し上げることも無く 次の機材の内容に話題を移しデモを続けました。 
その方の店に行く客は そのクラフトマンを信頼しチューニングを依頼するのでしょうが 当然量産品のすべては規格、カタログスペックに現物は合致せず また別注品でも いずれはり・チューンの必要が有るため「アングル調整」となる訳ですが 従前の機材では“捻る機材で動くアングルを測りながら測定”している現実があるのです
またある方がソールアングルは何故測定が必要なのか教えて欲しいと尋ねてこられました ソールインバーションバンスやスクープはロフトを動かすと連動するので 調整にはソールアングルも含めて考えるべきだと言う事が理解して頂けません なぜ理屈が判って頂けないのか考え込んでしまった場面も多々ありました
『この人本当に商売でやってるプロクラフトマン?』と疑うばかりで 決して過去からの器材をダメと決め付けているのではなく今までにそういう物しかなかった それでもそこそこの値段がしていた器材より少し値段が高いけれど
『アイアンだけでなくウッドも、パターも、右用も左用も こんなに上手く本来の測定が 出来る器材があるのですよ』
と紹介したくて 測定器をデモする当方の言い分が聞き入れて頂けないし「目盛り付きの基板が付かないギャレーヂ製調整器は満足にアングルチューン出来ないプロフェッショナルの方」に少し悲しい思いもあり そうやってフェア会場で受け答えを致しておりますと 胸のIDカードをチラチラ見ては果たして本当にチューンナップショップやゴルフショップのプロなのだろうか 実は心配になってきた事が随分多く経験した日もあったのは事実です
 アメリカで販売されているゴルフスミス社やゴルフワークス社、ダイナクラフト社製など通販で販売される多くのチューンナップ用機材のターゲットは一般の消費者です アメリカの国土が非常に広い為 パーツコンポーネント会社に一般の消費者がカタログを見て注文し そういった会社から届いたヘッドパーツやシャフト、グリップ等の部材を組み付けや 改造する為に売られている物です アメリカではそう云ったゴルフの楽しみ方が当たり前でクラブへの拘りに成す術が日本の市場程はなく 合理的な考えが優先するアメリカではDIYが盛んな国柄なのです ショップに立ち寄ったり、メンテナンスのアクセスに何時間も費やすことも出来ない遠隔地のプレーヤーも多い為 そんな会社のカタログ1冊分のパーツと器材で アマチュアで出来る限りのクラフト技術さえ持ち合わせていれば 充分にゴルフが楽しめ カスタムブランドの物販ショップと クラブチューンナップショップが開店できるくらいの材料と情報の提供で コンポーネントビジネスが成り立っているのです また「プロフェッショナルクラフトマン」と呼ばれる人達の集まりが 技術の向上や商品の開発の為に 非営利の団体でセミナー活動をしているぐらい情報や技法が オープンで合理的な国柄です 従って機材の開発やチューンナップ技法が毎年刷新され 一般のアマチュアクラフトマンも最新の機材や技法の情報が マイクラブをチューニングする為手に入れる事ができ クラブのリペアーやチューンアップを楽しんでいます 実のところアマチュアでも彼等のレベルは 日本でつまらないクラブ工房の店主より よほど技術力が有るのではないでしょうか?
ところが現実は アメリカから輸入された今回の器材(1社)は輸入エージェントを通じ日本に輸入されると日本国内で「プロ用の機材」として購入される状況が殆どのようです 国内製(2社)の器材も 日本のチューンナップショップでは“プロ用に据え付ける機材”として重宝されており 中にはWEBで工房器材を紹介する時 これら器材が完備しているから“チューンナッププロショップ”とか“確かな技術の店”だと広告媒体に使う店もあります すべてに於いて耐久性やチャッキングの強さ、消耗品の内容は 国内チューンナップショップで“プロ用の機材”として合格点を出す事が出来る商材であるか 私は多少なり使用した経験から疑問ですし 販売価格面では「測定できない余分なプロトラクター」を装備する価格が組み込まれるのは可笑しな話です いっその事プロトラクターに数字を刻まず 単に目盛りを刻んで移動したスパン量のみを判断すれば それはそれでアマチュア用には持って来いの商材になると考えるのですが…


くり返し強調しますが「他社の機材はシャフトの端面に分度器を当てる事で何度くらい変更されたかは判断出来そうでも ロフトやライの測定は出来ないアングルの調整器であって 断じて測定器ではありません 当方の機材は分度器を付けていない純粋な調整器機能のみでプロフェッショナル仕様です」
また別途販売している
“ギャレーヂ製アングル測定器”はシャフトの種類に関わらず シャフトセンター軸線でクラブを掴んで各アングルを測定できる機能を有する内容です 同じ数値のロフト、ライと読んでいてもシャフトにはテーパーやステップが付いているので シャフトの種類が違うと軸線から外れた端面に分度器を当てても正確に判断は出来ていないという判断です 
一番最初に正確な測定数値があってアングルを動かす、 ロフトやライを0.1度の単位で調整する、 例えば0.5度アップライトにして 後に1度フラット その後0.5度アップライトにして 最初の数値角になるべき 精度の高い測定が単体の機材でなされていればこそ アイアンなら10本前後の本数が上手くコンビネーションする訳です。 云ってみれば暗闇に立って 前へ三歩 右へ直角に二歩 左へ五歩進んでから進んだとおり元の位置へ戻って来る様なものですから 最初の位置がはっきり分かっていなければ元の位置へは戻りようがありませんし 自分が何処にいるのかも分からなくなります。
『測定器で アングルは動かせません しかし この測定器1台で ウッド、アイアン、パターすべての左右用を定義どおり精度高く計測できる機材です。 アイアンだけとか ウッドはこれで パターはどうでとか 規格や基準がそれぞれに違うような測定器と呼べない機材ではありません』