9月13(月)

NO,168 (切れない包丁のややこしいお話し

 


 「切れない包丁で素人が料理をすると手を切ったりする事が多くかえって危ないようです
プロ用に研ぎ上げられていないまでも そこそこ切れる刃物で調理しないと腕の良い職人でも、材料が新鮮でも美味しい料理は出来ないと考えます」
簡単な理屈で書き始めておりますが 今回は少し難問、難題を提議しますので ゆっくり考え皆さん頭を抱えこんで思案して下さい
アイアンヘッドのアングルを素人の方が動かそうとすると 手短な機材はバイス(万力)ではないでしょうか? ヘッドを挟む方向によっては“逃がさずにしっかり掴める”便利な機材と思えます しかしコツが分からない時はヘッドが逃げたり、滑ったりして動いているかどうかは上手く判断できませんし まして何度動かせたのかは 余程の経験者でもないと全く見当がつきません
アメリカ製の機材で写真のような便利グッズが販売されています「LEV-O-GAGEU」という物で シャフトにくっ付けてユニバーサルジョイント(つなぎ手が自在に動く方式)されたゲージはレベル計(水平度の秤)の機能するプレートが センター振り分けでプラス、マイナス方向に目盛りだけが刻まれて実にシンプルに用を成す“簡易計量器”です


 アメリカのアマチュアが「クラブフィッティング」する時、またプロのフィッターがデモする時に“何度動かしたか?”は大切なファクターでも“何度になったか?”はそれほど必要大切では無いようです あくまで打って良ければそれで良し 単にロフトは動かしライは変更せず またロフトはそのままライを少し変更する時かなり重宝するグッズではないでしょうか? 日本でも輸入すれば結構売れると思うのですが・・・
アイアンヘッドをバイスに留めて アングル調整の作業をすると 必ずロフトを変更すればライも動きます 反対にライを変更すればロフトも動きます ところが日本国内では チューンナップの専門家が使っている機材によってはロフトのみ、ライ角方向のみ と、極力一元方向だけに動かせる器具もありますが 多数の既存の機材は アングル数値を読み取るプロトラクターがそれ様の形に付設している為に「鉛直面方向(重力のかかる向き)だけに捻る事」は上手く出来ません アマチュアがアイアンのネックを捻る“方向取りの難しさ”を露呈するのは当店の機材に“角度を保持するプレート(シャフトの端面が分度器状の支持点の2カ所と一部分で接する)の一切付かない仕組み”がプロ用といわれる所以ではないでしょうか?


必ずロフトを起こすと(少なくすると)ライはフラットになり またロフトを寝かすと(多くすると)ライはアップライトになる傾向があります 以前にも記しましたが アングルを動かす時は 動かす前と動かした後 それぞれロフトとライ角度を数値化して(出来ればプログレッションや重心アングルも)また振動数やセンターフレックスからトゥダウンする割合を考え 動かす角度(量)を決めなくてはいけません 前回の日報ノートで紹介された機材や 他社製の機材によってはチャッキング力が弱いとヘッドは器具からズレ動き 正確に動いたスパン(量)を計測することも出来ませんし やはり“アイアン専用のアングル調整器”と すべてのクラブ(ウッド、アイアン、パターの左右共)の“クラブアングルを測定する機材”は まったく別の代物であり 素人チューンなら未だしも チューンナッププロショップならば 文頭の例でも記したように たまに素人が料理を作るとき 切れない包丁で材料を切ろうとすると かえって材料が上手く切れずに 手を切ったりする場合があるようです プロ用に砥ぎ上げられた包丁は本当に良く切れるだけに 材料を上手く料理できそうで 素人が腕の悪さを その所為にするまでも無くベストマッチする道具・工具があって その後先は腕・技術 と考えるべきで その所為もあって何かにつけ「プロ用の・・・」キャッチコピーは “何も知らない素人”の購買意欲を掻き立て 食指を動かす動機となっているようです 昔、アイアンヘッドのオーソリティーと呼ぶに相応しい方が考案されたアイアン調整専用器材も使っていました しかし当店でアイアンをチューニングする機会が 普通の工房を凌ぐ数かどうかは分かりませんが 螺子や受け口が潰れて 当店では満足に使えなくなり 如何にか補強しては長く使おうと かなり独自の改良をしていた頃もありました それを原型に派生した機材が当店のアングル調整器となり今日まで長く使い込んでいます
本物の「プロ用アングル調整器」がどういう物か? また「プロ用アングル測定器」がどういう物か? チューンナップショップは考え直す時期が来ているのかも知れません
くだんのマニアックな専門誌は次号で「クラブアングル測定器」の特集が予定されています 私にとっては非常に楽しみな事ですし 皆さんも楽しみにしてください

今般JGAが提示したクラブの長さを測る場合(パターを除く)「水平にクラブを置き ライ角度を60度と規定し グリップの頂上端から水平面と 60度で立ち上がるプレートの交点までを 48インチ(1219.2mm)までとし長さを制限する」定義を こうして文言にすると簡単そうですが 実際にインチ目盛りが刻まれた長さ定規に 60度で立ち上がる枝状のプレートにクラブを当てればやや心細く 若干信ぴょう性に欠けても 確かに文言どうり“測定”はできます しかし適合ドライバーリストの発行について「ドライバーヘッドの反発係数が0.83を上回るか否か」を測定するペンデュラム型測定器を用い その長さやヘッド体積も 正確性を求めた上で R&Aでは現在「ドライビングクラブ」の定義を“15度以下のロフトのクラブ”と解釈しているようです それでは「15度を規定しそれより起きた(15度までの)ウッドクラブは リアルロフトで計測されたものか オリジナルロフトで計測されたものか?」は何処にも触れられていません さあ果たしてどのような機器で測定し リアルロフトか?オリジナルロフトか? 超高反発ヘッドでもフェースのオープン角が大きく オリジナルロフトが15.1度で リアルロフト10度くらいのヘッドが登場してくれば・・・・?・・・? アングル測定の基準原器がR&Aに欲しくなる場面です