9月28(火)

NO,169 (仕事が停滞する時 楽しみな時 どんな時?

 


 仕事が仕方なく停滞する場合がありますが その後の期待感が大きい場合は楽しみです
 
多くのプレーヤーが当店に来場され ゴルフの色々な悩み、相談をお聞きして 他所様でお求めになったクラブ 他所様でクラブ組み立てされた仕事を 当店が当店なりの技法で 解決しようと 様々な仕事を請け負い「それではっ!」と作業を進めようとする時 他所様の仕事ぶりが垣間見られ 勉強できる事で 仕事が停滞しつつもきっとチューンナップの成果や期待が 大きく望まれる時は期待感が大きく将来楽しみな時です
 
例えば ウッドヘッドを何がしかチューンする場合 当然ヘッドとシャフトが接着されている 糊付けをバカにして(熱で緩めて)離隔します するとシャフトの先端に バランス鉛が埋め込まれてあったり

底キャップとの間に鉛魂が埋め込まれていたりします するとネック内の糊しろ部分は予定どうりに糊付けされる筈の長さが足りず シャフト自体はヘッドと接着強度の問題で支障を来たすような場合が多く見受けられます シャフトがソールまで貫通するタイプのヘッドでも 底から“目隠し用”に打ち込む底キャップ

との間に 鉛魂が入れてあり 少しでも糊が緩いと鉛魂がクラブを振った勢いで底から飛び出しそうな作りの仕事もあります それらはすべてスウィングバランスの仕上がり時の指定や 仕上がり予定が 装着するシャフト重量、ヘッド重量 クラブ長さやグリップ側重量の兼ね合いで そのまま接着しても軽すぎる場合に 無理やり詰め込まれている「シャフト先端の異物」に他ならず 最も多く見受ける「いい加減な仕事のパターン」であります すると次の作業で装着する“糊しろ”の部分は本来の長さ(接着面積)が確保できても シャフトの挿入長が長くなり 結果長さは“以前より短いクラブ”で仕上がります 当然短くても ネックに異物が無いのがクラブとして性能はアップし 例えスウィングバランスは軽く仕上がっても 何れは鉛バランスをヘッド外側に貼るか ヘッド内部で重量を増やし バランスを元に戻すか 軽い状態を解消しないといけません がシャフト軸上の重みが軽減され 本来ヘッド重量が増えスウィングバランスが戻ればそれ以上のチューンナップは無い筈です ところが無知なクラフトマンは シャフトを抜いてからもヘッドの底に入れた真鍮製やタングステンバランサーを取り去りもせず 次回も軽いシャフトを挿そうとして同様の真鍮製やタングステンバランサーを放り込んで組み立てようとした形跡のクラブがありました するとシャフトの挿入長は益々短くなり またヘッドの重心は 設計予定から 随分ずれてしまいます

シャフト先端にバランサーを入れて スウィングバランスの辻褄を合わせる技法は最悪の「手抜き工事」としか言いようがありません これはウッドもアイアンも同様で 量産品では宿命、別注品の程度の悪さ としか考えられません 時にはウッドシャフトの先端が 細い内径であるにもかかわらず 砂鉛を大量に入れてある為 再装着時には当然シャフト内(砂鉛が入れられてある内径部)を貫通させておかないとピストン状になり シャフトが挿入できないので 小径のロングドリルをあて 貫通穴を空ける作業に掛かります しかし砂鉛の量が多く長い時間ドリルを回すと摩擦熱が発生し グラファイト繊維にダメージを多く与え シャフトには良い影響ではありません。「付ける事だけを考えた結果」の いい加減な仕事といえましょう その店はもしシャフト再装着時は如何した作業をしているんでしょう?
 またシャフトの挿入孔の底は 必ずヘッド製造工程上ヘッド内部へ貫通した穴が開いています

穴の底には必ず底蓋

でヘッド内部とは遮断され 一部のメーカーでは内部へ発砲剤が充填されていたりしますが 最近のヘッドは大型化され(当然大きいと比重の軽いチタン製でもある程度強度を出す為に重たく出来上がるので)殆どのメーカー、またパーツ売りヘッドは内部が空(空洞)になっています その為組み立て接着時、糊を塗したシャフトが 挿入孔の底からヘッド内部に糊が入り込まないよう蓋が付けられています 過去には底蓋が無くシャフトが装着されたウッドクラブもありましたが ヘッド内部に糊が入り込んでいませんでした 如何して異音を出さず糊付けしたかは今でも不思議ですが・・・ 
シャフトを再装着する時、挿入孔を綺麗にする為 クリーニング作業時、以前は前記の小さな穴から 底キャップがヘッド内部へ落ちたり 金属板製の底蓋を力が余って潰してしまい“カラカラ”と異音を発生する原因をつくっていました そうなれば作業が長時間にわたり中断します その当時では防塵メガネをかけ リクライニングシートを最もフラットにして ヘッドのソールを空に向け 挿入孔の底穴を見上げながら 先が尖ったリードを鍵状に曲げて引っ掛け出したり やけ火箸で樹脂を焼いて縮めて 穴から放ち出す事を たった1個の異音取りのため まったく時間をロスする“数時間”を費やしていました 作業効率は大幅にダウンし終えないと作業が前へ進めません
今では当店が実際に活用後 全国のショップ、工場に好評販売する
「ホットメルトアプリケーター」で ヘッド内部にグルーを充填し 重心の移動や異音止め 短尺化の重量増コントロールと自在に作業、管理できるようになりました 従ってシャフト先端の異物は取り去られ ヘッド無垢の重量で バランス管理が出来るのです
 以前のゴルフフェア会場や その直後に電話で問い合わせがありました

「ホットメルトアプリケーターって何に使う機材ですか?」

上記のような使い方を説明して 今までの重量管理やバランス合わせの技法を聞くと

「知らなかった 便利で良いですね うちは今まで・・・・」

と 必ずネックに放り込むバランサーをおっしゃいます

「メーカーヘッドも 異音止め用に少々はグルーが入っているのですよ しかし重量管理用ではなく あくまで異音発生の歩留まり用ですが」

何故 全品にグルーを入れてメーカーは重量管理上作らないのか 察すると皆さんお分かりのようですが チューンナップショップの専門家が グルーを充填して組み立てする事をご存知無いのも不思議な話しです

“余談ですが ある大手メーカーヘッドは 異音止めにグルーを(シャフト挿入孔の底穴から)少量入れてありますが ヘッドに化粧板で付けられた『メーカーロゴプレート』の下はヘッドと貫通した1円玉くらいの穴が開いています しかしシャフト先端、挿入孔の底は 非常に比重が重たいタングステン製のバランサーが ねじ込まれていて 何のこっちゃら分かりません”

一度充填したグルー材は熱を加えヘッド内部で移動させれば スパインアライメントとの相乗効果で 球筋がコントロールできチューンナップは万全です

問い 
 皆さんが行かれるチューニングショップでは ウッドクラブを組み上げる場合 仕上がるスウィングバランスが軽いと予測する場合 ヘッドの重量管理(ネックの重量管理ではありません!)に“何を使って”合わせるのでしょう?

答え
 真鍮製バランサーや 高価でもタングステン製(硬い為加工が難しい)でも砂鉛でもありません まだ鉛バランスを貼ってくれ という店の言い分は正しい方です 少なくともネックに放り込む合わせ方だけは拒否されるのが正解です

気をつけて発注してください