2月5(土)

NO,179 (重心位置の非常に簡単な測定法

 


 
前回ウッドヘッドのカットモデルを使い重心点、重心位置の説明をしました 重心距離がフェース単一面上の重心位置とシャフト軸線との間、その距離だけでは答えでない事がお分かりいただけたと思います それではアイアンに於いてはどう考えれば良いのでしょう

写真−1

写真−2

写真-は前回、重心点を探す為に用いた器具です リードの先端は2.0mmでかなり尖っていて その先端内真ん中から“上方向へ差し込めるペン”が付いていてマーキング出来ます 写真−2水平な台の上でアイアンのフェースを下に(伏せて)向けヘッドが釣り合う状態、静止する「点」を探しペンでマーキングします 

写真−3

写真−4

写真-これが前回ウッドヘッドで当初、“重心距離”を測定する為にマークされた一元面上の重心点と同じ内容の箇所となります
そこで今回はアイアンのネックに放り込まれた「悪の根源!アジャスト鉛」を入れたクラブの問題点を 単一面の重心距離の移動とクラブとして組み上げられた状態での移動を探ってみようと思います ウッドヘッドも同じ結果が出ますが よりリアルに実験結果が見られ 組み上げ行程でアジャストを必要とする場合が多い量産品アイアン、酷い内容の別注アイアン等の宿命を改めて考えて頂こうと思います

※但しカタログスペックに合わせる為だけの、辻褄合わせ的な「ネックの異物」ではなく本来の最少アジャスト、重心位置の移動をプレーヤー本位に考え ネックにバランサーを装着する間違いのない理論展開、確固なポリシーで組み立てをお考えのチューニングショップがある事も事実確認しておりますのですべてが該当するとは限らない事もお間違えのないように・・・

写真−5

写真−6

上記のアイアンヘッドのネックに約10gの鉛棒を付けて同様に器具にセットします 写真−4同様にマーキングすると写真−5のポイントにマークされます それでは10gの鉛をネックに付けた場合に静止して釣り合う位置ポイントと ネックには何も付けずに無垢な状態で釣り合う位置ポイントはどれだけ移動しているのでしょうか? 写真−6で確認できるように数ミリと移動しません 手でネックを持って鉛を付けない状態と、鉛を付けた状態でボールを打ちつけても殆どパーカッションエリア(スイートスポット⇔和製英語)の移動は確認できません

写真上はバネ付きボール(自家製)
写真右はフェースのパーカッションエリアを探している所

 

店主が以前より製作中のラテラルバランス測定器の効能を解説したように“三次元面上で重心の位置が大切である”と説きました ところがアイアンでの重心位置を三次元面上で探ろうとしてもソール面の湾曲やソール幅の少なさ、トゥ・ネック部分の幅の少なさや丸みの強さから先ほどの器具上で静止する箇所は探りきれません そこで一般消費者でもゴルフギャレーヂ製「ラテラルバランス測定器」の完成を待たず“誰でも簡単に何処ででも重心位置を見つける事の出来る方法”を紹介します

写真−7

写真−8

写真−9

写真−10

写真−11

写真−12

写真-7のように柱の前(付近にある普通の柱)に立ち試したいクラブを指の先でグリップエンドをつまみ静止するまで吊り下げます 写真−8のように柱の端面とグリップのトップに開いている空気抜きの穴を同じ線上で揃えて 写真−9のようにグリップと柱は数センチ間隔を離し(ウッドでもアイアンでもヘッドの一部、バックフェース側、トップブレードが柱に当たらないように離す)吊り下げます 静止した状態で位置関係を分かりやすくする為 フェースにシールを貼って正面から見ると写真−10のように確認できます 同じ手順で写真−11のように  ネックへ先ほど使った鉛棒10を付け吊り下げるとどうなるでしょうか 同じヘッドでありながら写真-12のようにかなりネック側に柱の端面が通っている事が確認できます この時トップオブグリップの空気穴の点と柱の端面を結ぶ直線は トップオブグリップの空気穴の点からシャフト軸線と隙間(角度)が発生します 隙間の角度をフェース側から、トゥ側から(X方向、Y方向から)これを大小計測する数値、スペックを“ラテラルバランス角”と呼んでいます すなわちクラブが組み上げられた状態ではネックの異物が多少入っていると X,Y方向からのラテラルバランス角は小さくなり三次元の重心点はネックに、フェースに近くなり「素晴らしい感性でデザインされた無垢な状態のヘッドのみ」で予定されていた 三次元の重心点とは逸脱して プレーヤーには使い辛い重心位置のアイアンとなっているのです この時ボールにバネを付けた検査冶具でフェースを叩いてみると 柱の端面と同じ線上でZ方向(ソールから重心の上下関係の位置)は確定できませんが かなりフェース内側にパーカッションエリアが移動している事が確認できます 吊り下げるだけで重心点が確認できる方法は ラテラルバランスを基本に考えると意外と簡単に発見でき しかもバネ付きボールがあれば その位置、打点が明確に手に伝わり発見できるものです