1月20(金)

NO,193(裸で戦えないゴルファーが直面する悪の根源測定器

 


 
クラブ工房を潤沢に運営するうえで 必要不可欠なゴルフクラブの測定機器は一体何でしょう 作業、運営する側ではなく消費者、プレーヤー側に立って考えたい、それが本来の「裸で戦えないゴルファーが直面する 悪の根源にならない為の解説シリーズ」が目的故に 今回日報ノートで案内したい大切な事柄です。 当店店主が考える“測定機器類” を様々案内して 一度行きつけのお店で備える測定機器類と比較、検討されては如何でしょう?

【バランス】
 
まず絶対とは言えませんが「14インチ式スウィングバランス計」は必要でしょう 無いよりは増しで けっしてダメとは言えませんが バランス計は“バネ式”や“デジタル式”では精度の点で問題があります クラブの重さとスウィングバランスも測れるタイプの “バネ式”は 経時変化によりバネが緩くなりますし もともと重さを測る“バネ秤”に過ぎず、“デジタル式”は直読できるメリット以外、正確な測定数値を判定できる範囲が狭い(中心的な部分しか精度良く、端部はあわない)ので呼び名の如く バランス計という以上=天秤式である筈の内容は 精度の点から間違いなく “天秤式のスウィングバランス計” が基本、発端です まずスウィングバランス計が無いチューンナップショップは存在しないでしょうが 冒頭あえて「絶対と言わない」のは バランス計がなくても スウィングバランスは数値判定出来るからです(今回その方法、説明は文面が長くなるので割愛しますが) しかしそれでは手間がかかり過ぎて仕事になりません でも判定には理論上も 精度的に高い方法です 「バランス計なくして スウィングバランスを測り得る方法」を 優秀なクラブクラフト能力と併せ持ち合わせる事、それは「バランス理論を熟知し、組立て方法を正しく理解する事」はチューンナップショップの基本事項に間違いありません それすら説明出来ないチューンナップショップ、クラフトマンも存在するかも知れない いい加減な業界ですから バランス理論を的確に説明出来ないようでは “ゼロ点の狂ったバランス計で測った計測値にも負ける” チューンナップショップで常識中の常識的事柄です せめてバランス理論を5分や10分程で消費者にレクチュアできる能力をクラフトマンに期待したいところですが しかし先ほどの “ゼロ点の狂ったバランス計” ですべてをオフィシャル化する事も危険で そこはやはりバランス理論が理解できている重要性が根底にあるものと考えます

【重さ】
 
次に「重量秤」 これもバランス計と同様でどちらのチューンナップショップにも存在します しかしそれらの精度が大切で 疎かには出来ません また重さ秤は “料理秤”タイプや 小数点が採れない目盛が大まかな内容の物では心配です 前記のバランス理論は 現在のグラム・センチの単位を “インチ・オンスの単位”に換算して解釈するものですから 間違いなく双方を換算できる能力も必要です 天秤式の重さ秤や 小数点下2桁の計測値こそ要りませんが グリップ交換やクラフト作業上、グリップ・ヘッド・シャフト単体の重量をも精度高く見極める必要がある為に 小数点下一桁は判読可能な直読式のデジタルタイプが必要でしょう

【長さ】
 
次に長さを測る為の「ルーラー(直線定規のインチ目盛)」も要ります “巻尺式”では測定に厄介な事が生じますから これはダメ。 前記のバランス理論と同じく “インチ・オンスの方式” で解釈する為 是非直線定規の全長がルール上も含め 48インチはあるタイプが必要ではないでしょうか
【硬さ】
 シャフトの硬度の事ですが これにはさまざまな測り方があります シャフト振動数測定器(定過重後のサイクル
/分)、センターフレックス測定器(距離移動に対しての荷負荷値)、剛性(荷負荷と距離移動の相対値)分布測定器、撓み(たわみ)量度計(荷負荷に対しての距離移動値)、ベンド計(圧縮時の荷負荷と距離移動の相対値)、トルク計(軸周りの荷負荷に対しての距離移動値)など・・・ 変わったところではシャフトメーカーが所有する中に破壊試験機もあり それは当然“破壊される間際のさまざまな絶対数値が実は正確性が最も高い”ので必要とされるものです 一般のチューンナップショップでは 振動数計とセンターフレックス測定器程度は必要と思います すくなくとも表記されるフレックスが 表記された内容か否かは シャフト振動数測定器の測定値に表れます これは調子(ベンドポイント)の違いや シャフト重量、ウエイトポイント(シャフトの重心位置)の違いで そのプレーヤー自身に与える体感の違いはあるものの まったく振動数理論を無しにしてでは シャフトの“硬さ”は如何にも把握できません またセンターフレックス測定器でスパイン(シャフトの“骨的な硬い部分と軟らかい部分”)を測定し スウィング中に於けるシャフトの挙動を プレーヤーのスウィングリズム、タイミング、適正スペックの見極め等・・・を含め オンプレーン上で捉えるとは 同じシャフトでもスパインコントロールする、しないではシャフトの撓る癖を プレーヤー自身の身体でフィーリング自体を硬く、又軟らかく微妙に感じるものですから これも大事な硬さのファクターでしょう
 当店にはトルク計が存在します この機材は当店でもかなり高価額な内容でしたが 殆どの店には簡単なトルク計すら存在しません これには重要な訳があります。 
最近専門誌、雑誌紙面のシャフトスペックの数値データで 「トルク測定値」 が氾濫しています ところが
「各シャフトメーカーのカタログスペックと 紙面のスペック、数値データで合致しない」 また
「各シャフトメーカー間同士のカタログスペックでスペック数値の比較は整合性が無い」
これが真実で 実際消費者が最も迷惑を被る事柄です それは
“測定器自体に 基準器的な測定方法、画一された仕様が無い事” が原因で ゴルフ業界にトルク測定の規定条項やオフィシャルがありません
特に測定機材の内容、違いがはっきりしている点は 

@シャフトのトルクを測定する時“どれくらいのスパン(間隔)”で
Aシャフト軸線から負荷を掛ける時“どれくらいの距離、重さ すなわちモーメント(センチ/グラム)”が
B各メーカーの間の測定機材では 一定のスパン、モーメント量ではないのです 

 
例えばA社は短いスパンで少ないモーメントを掛けて測定数値は少なく表記され、B社は長いスパンで大きなモーメントを掛けて トルク数値は大きく計測されます この場合単純に数値は A社<B社 となりますが、これを仮に一台の同じ測定器で計測した時を考えると実は B社<A社 となる事も考えられます 各社のパンフ、カタログスペックでは「トルクは同じ土俵で測れていない!」 これを知っていただく為に また測定する必要性から 当店は店主自身が考え作った【トルク計】(シャフト全長フルスパンから 短いスパンまで測定可能で 軸中心線から1フィート/1ポンドの負荷を掛けるツルーテンパー式)で シャフト単体はもちろん 例えクラブの状態で持ち込まれてもシャフトだけの測定有効範囲を一定量で測定しています それは次回日報ノートに続く 「クラブの状態で測定する大事さ」を 店主は最も大切と考える 作業、クラフト上必要に迫られた測定の方法、手段が考えの発端です 
この続きで【トルク計】 【アングル測定器】 【ラテラルバランス計】 【重心アングル測定器】 等・・・を次回に説明いたします