1月31(火)

NO,194(裸で戦えないゴルファーが・・・計測基準の不備)

 


 
各社それぞれのカタログ、パンフレットに記載されている「トルク計測数値」が “各社それぞれ勝手な測定器、測定基準で計測されている為 整合性は無くバラバラだ” と前回言いました 少なくとも重さは“グラム” 長さは“メートル(センチ)”の単位で統一、約束されたグラム・メートルが基準の国でありながら なぜか現在でも“インチ”でクラブの長さを表記し、“オンス”との乗数を判読し(スウィングバランスの初級理論コース・・・)クラブのスウィングバランスを表していても それは換算すれば可能となり いずれ直読式のバランス計がすべて解決することです
 
そもそもゴルフ場の距離、ホールの規格を長さではヤード、旗竿の寸法やグリーン上でスティンプメーターはフィート、コンパクションは単に数値だけ?ですが・・・ ゴルフ用具の計測数値でクラブの長さや測定要項に係わり指示される単位はインチ、クラブやボールの重さをオンス、これらヤード・ポンド法はメートル法に換算できるので問題無く済みますが すべてに於いて日本の規格、基準に馴染まない単位が使われるスポーツであり 外来スポーツの最たる内容と思います しかし「ゴルフ発祥の地」がいろいろな説からして 間違いなく日本国内では無く、所詮海外であり その場所も当然その地域と考えられる英国や米国、それが今ではR&AUSGAが取り決める“オフシャルな規則書”は過去から長く存在するのですから 今ルールブックに記載されている 付属規則U、クラブのデザイン および付属規則V、球の規則 だけでなくトルクなどの「シャフト単体の測定時」に世界共通規格を設け 他にもありとあらゆるクラブの単一部材(ヘッド、シャフト、グリップ)や 構造上の規格(サイズやフェースの反発係数だけでなく)を消費者の為にも分かりやすく記載し ルール規格、品質を統一する機会、要望があっても良い時期ではないかと思います
 しかし“トルク”を測定する場合は少々事情が違い ルールブック的に測定方法を根底から考え直さなくても「均一の測定条件」さえ設ければ解決できる筈です 当店が使用するトルク計の仕様は ツルーテンパー社と同仕様の 軸心から1フィート(30.48cm)に1ポンド(約453.6g)をぶら下げて シャフト軸線がいくらのトーションであるか?いくら捻れるか?広狭左右に可動するチャッキング部分(両端、50mmのスパンを4.0kg/平方cm)で掴み 測定する長さ、スパンも自由に設定でき計測します 今回、「トルク数値」に於いてのポイントは 先ずトルクとは“シャフト軸が捻れる角度”を測るのですが その為には「シャフトを掴む腕木の何センチか先に幾らかの重さがある錘をぶら下げ シャフト軸が軸まわり方向に何度動いたかを測定する」のですが この「腕木の長さやぶら下げる錘の重さが一定でない またシャフトを掴むスパン(間隔)が一定距離でない為に各社の測定数値がいろいろとなり 整合性が無い」のが原因で各社各様の数値になるのですから 今後は統一した仕様、規格で測れば何ら問題はありません 当店の現状は 持ち込まれたクラブは店主独自の設計で グリップが付いているクラブの状態でも計測可能なトルク測定器で 常に一定量の規格で(測定するスパンをウッドは60.0p、アイアンは40.0pの間を両端各50.0mm4.0kg/平方cmエアーチャックで掴み)測ります 

すると既成の概念から勘違いされるプレーヤーは
「メーカーデータより多い」また「少ない」
「ドライバーよりFWが少ない(多い)筈が・・・」などと おっしゃる事がたまにあります 
これはメーカーのカタログスペック数値だけを鵜呑みにして メーカー間同士の数値には整合性が無い事を御存じない証です
 
振動数測定器でも先ほどのトルク計のようなチャッキング部分(50mmのスパンを4.0kg/平方cm)で“掴む強さの規定”や“掴む長さの規定”がありません フジクラ計ではグリップエンドから7インチの長さを 手締めでネジ式のクランプ部分で強く締め上げれば 数値が多くなり(硬くなる) 弱く締めれば少なくなる(軟らかく出る)場合があります 手締めではなく チャッキング部分はトルクレンチ式やエアーチャック式仕様が必要で“何時も掴む強さは均一にチャッキング”出来なければいけないものです 「ビッグバットシャフト」は フジクラ計ではエアーチャック式でなければ “何時も均一にチャッキング”が出来ずに 数値測定はまったく出来ないイレギュラーなタイプの一時期のみの流行シャフトでした 
 
またベンディングポイント計でもシャフトセンター軸の動きではなく シャフト外側の端面での計測方法であったり センターフレックス計ではスパン負荷に相当する距離が規定されておらず 剛性数値の分布規格も一元的な内容、評価でしか判断できません 
単に紙面上、シャフトに係わる上記の何かにつけ単なる測定数値を網羅しているばかりで シャフトの情報が一部メディアに踊らされ 内容が統一されていない現状に 本当は消費者が困惑しているのではないでしょうか 
専門的でマニア受けするようなシャフト特集、参考資料でも 欄外に計測方法や計測機器の内容を明記しているものもあれば まったく機材や測定方法が分からないまま数値だけを網羅している誌面が多くあります 往々にしてこれらの誌面の片隅や 取材記事と見間違う【全面広告のページ】には「トルクを抑えた・・・」や「低トルクシャフト・・・」「トルクを感じない・・・」という見出しが目につきます これらはトルクの少なさがいかにも良いシャフトだと言わんばかりのニュアンスで消費者に誤解を植え付けていますから 「トルクが少なければ」イコール「性能的に良いシャフト」という勝手な公式を読者間に成り立たせ 単に数値の少なさを囃し立てているだけで 本来意味が無く 消費者への的確で正当な情報ではありません
最も大切にしたい「プレーヤー自身の評価」は一番の理想ですが本人が試打する本数、機会に物理的な限界があり 残念ながらそう簡単にたくさんのシャフト試打比べが出来るものではありません しかしながら これだけシャフト商材が多く出回り 選ぶ対象に困る時節ですから“クラブ(シャフト)試打をするテスター的なクラブライター、コメンテイター”が評する具体的な感覚もじっくり聴視して参考にする事も必要でしょう 当店と測定機材の事でお付き合いがある“カリスマテスター”のコメント欄(
http://blog.golfdigest.co.jp/user/kanai/)には 流石に多くのシャフト試打を重ねた経験から的を射る回答が多く出されていると思います これからはそういうテスター達のインプレッションメディアを受け入れ(ただし全てを御自分に置き換え同一レベルで考える事は避け あくまで参考だけにする事が大事です)シャフトの選定に結びつく材料とする事は欠かせません 
ところが店主が強く訴えたい “クラブの状態で試打、又は測定する大切さ” が 如何に信頼度の高い測定器でシャフトだけを様々な角度から計測していても 如何に信憑性のあるテスターがコメントしていても 「絶対的に言える事は試打したクラブ(シャフト、ヘッド)は この世の中に2本と同じ物は無い」という事実も記して 日報ノートを次回に続けます