2月23(木)

NO,196(裸で戦えない・・・重心アングルの意味・無意味)

 


 
ゴルフフェアが近づいてきました 今日21日は定休日ですが店を開け その用意に追われています 今年で6回目の出展です 毎年恒例となり フェアには慣れてきたものの やはり年に1回の東京は何かと気忙しく 用意するさまざまな内容も ひとつづつ去年の反省、今年はあれこれ、とシュミレーション、失敗を思い出しながらの準備です
 
先日 ここ最近では経験の無かった新記録 「レコードホルダー!」が登場しました 過去にも少々は驚いた単品(ウッド、ウエッジ類の単品クラブ)に放り込まれた “重量級”も存在しましたが 8本アイアンセットでは新記録でしょう 写真のとうりです (最長25.0mmで8.0gありました 最短でも 15.0mm 5g強ありました) 皆さんも見る事はそう頻繁に無いと思いますし 私の本心では頻繁に無い事を望みますが・・・後学の為に・・・

何の写真なのか お分かりでなければいけませんので簡単に説明します
ある方が持ち込まれた 大手ナショナルブランド、フラッグシップマッスルモデル#3〜
P/W の8本セットの アイアンヘッドのネック部分 厳密にはスティールシャフトの先端部分の内側に埋め込まれていた 真鍮製のバランサーで 大きさを比較できる私の名刺と一緒に撮ったものです
新記録の『8本で 52.0g』 1本あたりの平均で 6.5gという計算です 通常、番手が小さくなってヘッドの重量は 約6.5g前後重たく増えていきます(シャフトの種類で、重量の重い軽いで、ピッチは変化しますが・・・) ということは一番手分まるまる軽いヘッドに(#3の重量しかない#4のヘッドに)カタログ上の定番スティールシャフトを装着し 当然カタログスペックのスウィングバランスに合わせるため ネックに放り込んだ真鍮バランサーすべて集めると これだけの量となり 現実に先っちょの見えない部分に入っていたという事です
前回までのシリーズから説明している さまざまな測定機器を駆使しても このバランサーの量、重さは尋常ではありません 外見からいくら測定、検分しても クラブのさまざまな数値理論が成り立たずとても解説は出来ません
重心アングルを考えると分かる事ですが マッスルバックの測定値が 例えば#3アイアンで10度を多少超え 10数度になる中盤の番手に移行し 短い番手へ20度を超えて推移していれば 長い番手でも掴まり易いモデルと判断し 反対に#3アイアンが10度までで 10度を下回る数値から短い番手へ推移していれば 長い番手は掴まりの悪いモデルで 短い9番、
P/Wあたりで15度を超え 20度を何度下回るか?で、短い番手の引っ掛け度合いの少なさが予測され 短い番手は引っかからないモデルと一般的に判断します 反対に9番、P/Wあたりで20度を超え 20度を何度上回るか?で、短い番手の引っ掛け度合いが多くなると判断出来ます これらの数値はそれぞれの平均で キャビティーバックとなれば また違う平均値で推移しますが 重心アングルの数値が番手を追って(#3〜ウエッジへ)多くなる事が 仮に逆転でもしようものならヘッド金型、研磨の問題と発展していくのですが・・・ (これは話が反れるので別の機会を作ります 今回この事は置いておいて) 番手によって平均値を下回る場合や 上回る場合は一般論としてライ角度とは別に 打球時の球筋、球の出方が読める訳です 
 仮に重心アングルが マッスルバックタイプの3番アイアンの場合、10度近くの一桁台の重心アングル角と仮定すると スペック表だけでの表面的な数値上、バランス数値は結構標準値に近く、トータルウエイトもシャフト相応平均、クラブの長さや シャフトの硬さ、振動数も一般的であっても 測定数値の上では何ら不思議ではない この#3アイアンについて ところがネックに異物が多く混入されている事が分からないままであれば(今回のように番手番手で平均的な量、重さが入っていても 番手でランダムな量が入っていても) 仮にライ角度がアップライトライになればなるほど 重心アングル数値は多くなり(左の方向に飛び出し易い筈ですが) これは本来の打点を予測する時点で 慣性モーメント数値で“軸周りのモーメントが小さい” という非常に聞こえの良い言い方となります。 しかし打点の位置がネックのぎりぎり近くにセットされていて先ず球は掴まらず 右方向しか飛ばない筈です 反対にライ角度がフラットライになればなるほど 重心アングル数値は少なくなり(右の方向に飛び出し易い) これは本来の打点を予測する時点で 慣性モーメント数値は“軸周りのモーメントが大きい” というこれも非常に聞こえの良い言い方となりますが 同じく打点の位置がネックのぎりぎり近くにセットされていて先ず球は掴まらず ライ角度もフラットなりに右方向しか飛ばない筈で 妙に納得してしまう内容となり誤魔化されてしまいます 
また別の観点から ロフト角が少なくなればなるほど重心アングル数値は少なくなりますから まして総重量の中でシャフト軸上に重さがある(シャフトの中に真鍮製ロッドが入っていれば当然)場合、金属棒の先に紙のヘッドが付いている状態と考えられるので ヘッド単体の重心位置が設計図面上、またネックに真鍮リードを入れていない そのままであっても 部分的な割合でパーカッションエリア(ボールにコンタクトする本来の設計上の打点箇所)はシャフト軸付近に近づき
「“ロングアイアン、#3アイアン” は難しい番手だ」 とこれも聞こえの良い一方的な言い方となります
なにか「慣性モーメント」という言葉一つで メーカーが知らぬ振りをしている組立て技法の好い加減さを随分軽減し 第一にありきは
「慣性モーメントの為ネックに異物を入れているのです」と言い出しそうな雰囲気です
従って“チューンナップ” とは聞こえが良い響きですが ネックの異物を取り去り 標準的な当たり前の組立てをし直す事が“レブルアップ” とか“アッセンプルのアベレージ化”といった方が良いと感じるのは ギャレーヂ店主だけでは無い筈で 当店顧客の方々はお分り、経験済みです

 

 これはウッドの重心アングルを説いた書籍にありがちな説明ですが 
「ドライバーヘッドの大型化に伴ない重心アングルを大きく設計したモデル」 と言う事で世間で通用するのですが アイアンのネックに見られがちな「異物の混入」を見逃す機会を多く作る“悪の根源”になる温床でもあります 
重心アングル計が無くても だいたいの角度を 簡単に判断できる方法を写真に撮りました 

 

 

次回は 写真の続きで重心アングル・ウッド編です

東京ビッグサイトで今年も出展参加する “06、ジャパンゴルフフェア”から2月末に帰阪後 3月早めに更新しますが 冒頭の「今年で6回目の出展ですから 毎年恒例となって フェアには慣れてきたものの やはり年に1回の東京は何かと経費もかかり その為用意するさまざまな仕事も多く かえって反省ばかりで 帰阪後は休んだ間だけ仕事が急いて貯まるだけなら また例年当ブースへ来られるゲストの方々も 今年もナショナルブランドのブースはあれこれ御覧になっても無意味な内容だと仰ることも多いようですから これからは当ブースに来られなくても“年中当店がゴルフフェア状態”で お越しいただければ すべての機材、ノウハウを御覧いただけるのですから 今年を最後に一度出展を休憩しようと思います 実際今回のような「レコードホルダー」と当店も認定する某メーカー一押しフラッグシップモデルは 定番品として根強く出品されているのは 見ていても憤慨する方が何人かいらっしゃるのですから・・・ ギャレーヂ店主とは知り合いの、レコード認定某メーカー担当者に会って「ご機嫌さん!」という気にはなれませんし・・・。