4月26(水)

NO,201 裸で戦えないゴルファーが・・・バランス

 


 
「リシャフトを依頼した後、シャフトの先端内部に鉛の粉、真鍮バランサー、鉛棒が詰め込まれて スウィングバランスを出していた」と 当店で測定の為の持込時に判明したり そういった事実関係を直接店主が聞いても 持ち込まれた消費者に此方からは
「作業した相手の店に 何の取締りやクレームを言える内容ではない事だ」と、ゴルフ業界内では“なんといい加減な組立て技法もまかり通る”というお話しを消費者に伝えるのは半ば言い訳に近く、辛く悲しく淋しい実は今後、消費者と当店が商売、お付き合いに結びつく縁の“スタートライン”でありながら 何とつまらない事を当店は商売のネタにしているのかと強いジレンマに感じる時でもあります。 
 またいろいろな質問をメールや質問BBSに頂戴して質問内容に沿った相応しい内容をお答えしようとする場合、今までにこれだけ(この程度ですが)日報ノートの記事上で盛んに訴える「作り、出来映えから構造上の問題を解く“さまざまなシリーズ”」を 残念ながら端から端の隅々までは御一読いただけないまま
質問BBSに問い合わせを頂く時もありましたが 当然その質問者が日報ノートの端から端の隅々まではお読み頂いていない事に罪は無く かえってこの業界のチューンナップ、リシャフト技法の曖昧さ すなわちネックの異物自体が【裸で戦えないゴルファーが直面する悪の根源シリーズ】のセミファイナル?かファイナルに近く相応しい 今回「それは何処に原因があるのか?」ハッキリさせる良い機会となる事を願って日報ノートをここ暫くの数回にわたり解明出来ればと思います

今回質問BBSに問い合わせを頂きました内容は No520~526です 先ずはBBSのページを全部御覧頂いてから下記をお読みください

『クラブバランスをとる場合の優先度はどうなのかと言うことです ①重さ②硬さ(振動数)③長さ④バランス・・etc』
アイアンの場合は番手の繋がりがスムーズにするにはどの様にしていますか』
『アメリカ製のクラブは「バランスありきでは考えてないと…」では何を基準に作っているのでしょうか?無理やりバランスを合わせる日本製のクラブの意味はなんでしょうか?因みに多くの上手なプレイヤーでクラブにあまり鉛を張りつけている人を見ないのは、バランス云々ではなく技術でしょうか。下手な人ほど道具のスペックに依存して、尚且つ拘る・・』

こういう聞き方をされますと本当は広い範囲の答えを用意しなければならないと思います
私は当然広い範囲の内容でお答えしようと思うのですが、実は日報ノートに過去から記す記事の大半は だらだらと細分化している為お分り頂き難いとは思うのですが 今回ここで集約すると
『業者が組立て作業時「バランスありき」の製品作りに終始するので ついネックに異物を入れて合わせる技法が“当たり前のレベル”であり、ヘッド自体無垢な重さで当初から予定のシャフトを装着した場合に“バランスが足らなくなっても不思議ではない”すなわちカタログスペックや リシャフトの打ち合わせ時点から“重たくなる(バランスが出過ぎる)クラブは商品化できない、売り物にはならない”ので 本来のベストな重量から比べて“軽く仕上がったヘッド”を付け足らないバランス分ネックに異物(彼等は異物と呼ばずバランサーとかアジャスターと言う)を入れて合わせる技法が 組立て作業者側の頭に蔓延っている法則である事が理由』と常々考えています 
それらの最大理由としての根底には 受注したヘッド工場側サイドは早く、安く、綺麗なヘッド単体を 大手ブランドの組立て工場に納品しなければならない責任があるのです その為には多くの有能な職工(職人ではありません)と機械設備が必要です ところがゴルフシーズンの立ち上がる時季、納品期日間際(売り出し日辺りの合わせて仕上げて組み上げるには)多くのブランドメーカーが 大手のヘッド工場に集中しヘッドを発注したあげく 仕事が混み合って1個のヘッド仕上げにかける作業時間、労力は自ずと限られてきます だからと言ってその時期だけに職工を増やす訳にもいかず又、効率良く早く大量に仕上げる為 一人の職工がすべての番手を追って重量管理もしながらす仕上げるのは最も作業効率が悪く すべて流れ作業で工程(輪郭、各部形状、重量管理・・・)が運ばれ 単一の番手は それぞれ別人が研磨作業を進めると#5ばかりを作業する職工さんの隣では #6ばかりを作業する職工さん・・・、ばらばらの顔形状(トップシェイプやフロントシェイプ、フェースの輪郭・・・)になり アイアンヘッドのシェイプと況してや重量管理を双方共に規格値に合わせて厳密に整えている時間をかける事が出来ないのが現実で 製造重量公差の内ではヘッド重量が規格より多少以上軽く作らざるを得ない為 組み上げられたセット内では番手間のシェイプに繋がりが無く 組立て時に外から見えないネックに異物を放り込んで バランスを整えるのが実状なのです
“早く上手く安く!”は ヘッド工場に求めても物理的に無理を強いるばかりです 職工の能力には限界があり 例えば一人一日
10個であれば規格内の良い品を作れる人材に 15個作らせると良い品ばかりは作れません(規格から逸脱するのが当たり前でしょう) それではその数が足らない分、一人か二人職工を増やした人件費分が ヘッドの製造コストに直結し儲けが削減されます だからと言って納品コストを上げる分けには行きません 大手のメーカーはメディアやプロゴルファーに宣伝広告費は相応かけて売り上げが上がる事を考え目論んでも 反対にその分ヘッドの製造コストは下がる事を望みます 現実に軽いヘッドは大手ブランドのクラブ組立て工場に「何とか利用価値あり」と荷受され 組み上げる時異物(前記参照)を放り込む ただし重いヘッドは組み上げ後にバックフェースを削ったり穴を空けては売り物にならない 従って軽いヘッドは作っても 重いヘッドは作らない これが事実で「ネックに異物(彼らは異物と思わずバランスを合わせる合理的な品物と解釈している)が入っていても バランスが揃っていれば良いクラブ的感覚」は その昔から唯一 この業界ではアカデミックな測定器「バランス計」との相乗効果が期待できた商売が盛んであった頃に遡る 過去からの負の遺産であると思います(詳しくは日報ノートNo1213130を参照ください)そんなクラブ作り、構造が当たり前の職工が経験上独立開業して店を開いたり 大手の有名ナショナルブランドでも それが当たり前の“いい加減な技法”は 手間、労力がかかる技法や生産性の低いコスト高のヘッド製法を 誰も良しとはしないのが リシャフトやチューンナップ業のそもそも始まりで 商売の鉄則「早い、上手い、安い」は出来ない業界ではなく 実はしなくても構わないで 安直に開業や 既に盛業中の店が多くある いい加減な業界です 
次回の日報はさらに別の詳しい内部事情と最近の動向を・・・・