4月2日(水)

NO,218(シャフト曲がっている・・・ 検査器と現実問題)

 


 
世間の練習場は 今年かかりから売出し中の「新製品シャフト春の試打会」が盛んに催されています 一般消費者にとって各メーカー自慢“今年イチ押し真っ直ぐ良く飛ぶシャフト”ばかり勢揃いで 会場内、数多くのメーカーや銘柄 フレックスから自分に最適な1本を選ぶのはさぞかし大変なことでしょう 
そう云えば 先日内輪の人たちで“ギャレーヂ主催「曲がったシャフト」の試打会”を、とある練習場で
仕事帰りの夜にかけて催しました #5アイアン3本、#6アイアン4本、#8アイアン4本の 合計11本です そもそも誰しも ゴルフクラブのシャフトが曲がっているとはそう多く思わない筈です ところが皆さんがお持ちのクラブセットのうち1本だけ、 又は数本曲がっている。 それも曲がっている頂点がアッチに向いていたり こっちに曲がっていたり・・・ 曲がっている事が分かっている者こそ 打った感覚や球筋に 何か違いがある事自体、当たり前という先入観も持っていますが その場に居合わせた関係者以外の数人の方にも打って頂きました が、 やはり打てばその違いがありありと評価され おもしろい結果がうかがえたのです 世間の皆さんが そんな実情を知らずにゴルフの練習、ラウンドを重ねるうち 知らず知らずに番手毎に飛ぶ方向が違ったり 球の高さが安定しなかったり・・・ 打ち続ける事でゴルフが上手くなると信じて疑わず トラック一杯ほどの球を打って消化した頃 さすがに上手くなって頂けるのも道理の筈で“継続は力なり”であり 裏を返せば 曲がったシャフト、すなわち「真っ直ぐ飛ばないクラブ」で上達の道を ずいぶん遠回りしているのです。
真っ直ぐでスパインをニュートラルに合わせたシャフトを打たれた方は
「何故か勝手に振り易く ジャストミートし易い」 これが大半の意見です 
ところがそれとは反対に 決して打ち方の良し悪しではなく そのプレーヤー自身の
“クラブの振り方”(ドロー打ち、フェード打ち、ヘッドの入れ方、抜き方等・・・)によって、偶然どちらかに曲がったシャフトの打球の結果が より思うように飛んだり、強い球筋に変わったり・・・ ましてプロゴルファークラスの方であれば 本来の持ち球が もっと強い球筋で上手く打て よりコントロールできたり・・・ しかしその反対方向には曲げ難かったり、コントロールがしづらかったり・・・ 
これ等
試打に組んだアイアンは 同じ番手で 当然ロフトやライ角度、他(プログレッション、ソールインバーション、振動数、スウィングバランス・・・)も「できるだけ同一的に合わせていても・・・」ですから 曲がったシャフトとの相性選びをする さながら“妙なシャフトフィッティング特設会場”の様相でした 
最終的な結論も クラブを次々と代えて打球した場合 シャフトがどっちに曲がっていても
「打ち難い、さっきの試打と違う」
続いて
「何か変?」・・・が頂戴した意見の大勢でしたから 皆さんの直感も素晴らしいものです

前回の日報ノートで紹介した ゴルフフェア会場の特設ネット(鳥かご状の試打施設)で“曲がったシャフト”4本、その場で#6アイアンを試打してくれたプロの直感 又、過日夜の試打会で用意した、#5、#8アイアンは メーカーが「公差内の良品とする規格品」で 当店直線性検査器での測定値は 不合格品の“1/3〜1/2”の曲がりがあるシャフトを装着していました 皆さんが御使いのシャフトがひょっとすると これ等の約2〜3倍曲がっていても それはメーカーの出荷基準では 間違いなく良品として出荷されているのが事実です が、 以前の日報ノートの記事中、その時公言していた
「この数値上の良品扱い、不良品扱いとなる問題に関しては後日、方手落ちで重大な逃げ道がある事を 日報ノートで記事にしてみようと思う点」について、また近々の質問BBSに寄せられた問い合わせ内容にも 今回併せて返答します 
それは
「ツルーテンパー社の良品として出荷されたシャフトは 当店の直線性検査器でも やはり数値上、良品と判断される曲がりです」
これは紛れも無い事実です 何故ならば直線性検査器の“構造、検査規格が同じ内容だから”が答えです 決してツルーテンパー社は本国の出荷時に“いい加減な検査”はしていません しかし、ポイントはこれからです 
「だからと言って真っ直ぐ飛ぶ保証が有るかと言えば それは無い 絶妙な抜け道」を作って公表している検査マニュアルが存在し 私はその詳しい内容を聞き出し、承知しているのです
 
日報ノートNo、214の『曲がったシャフトの現物は
 こんな状態です
クリック!
をもう一度ご覧下さい 
今 再度確認して頂いたように シャフトはティップ側を平板に押さえ付けて バット側のソリ、曲がりを見た場合 バット側を平板に押さえ付けて ティップ側のソリ、曲がりを見た場合で 反対の端側が跳ねて踊り 随分とシャフト軸線に曲がりがある事が確認できます またギャレーヂ製重心アングル計にティップ端側を載せ バット側がクルクル踊り回っているもご覧頂けたと思います また動画の後半で「シャフト直線性検査器」の全景があるように(紹介ページのWEB上でも確認できますが)この機材の構造は シャフトメーカーが用意している機材の内容と同一の機能、内容を有します そこでシャフトメーカーと同様の良品、不良品選別方法として検査の手順は 

@    ティップ、バット側のエンドから いつも決められた箇所でシャフト軸を止め 

A    シャフトの長さに応じてやはり いつも決められた途中の数箇所 ゲージで軸線のズレを何ミリあるか? 

@、Aの手順で測定するのが「決められた検査マニュアル」です そうするとシャフト軸線のズレ、すなわち曲がりは 定位置に設定する光学式のセンサー(メーカーは件数が多いので)や 当店ではアナログ式ダイヤルゲージでチェックできるのですが そこで良く良く考えて下さい
 
ゴルフのクラブとは 
 
シャフトの一端を持ち“真っ直ぐである筈”のシャフトの反対側の一端にヘッドが付いています シャフトの中心軸線が真っ直ぐであれば 手で持っているグリップの中を貫通する、持っているシャフト中心軸線の先の、言わば途中 シャフトがなくてもロフトやライ角度はグリップの中のシャフト軸線と同一です しかしシャフトが途中やヘッド付近、グリップの直下で曲がっていると・・・
 一体どうなるか想像して下さい
今度はもう一度 日報ノートNo216の絵写真@、A、Bをご覧下さい ヘッドの位置と 直線である白色シャフト軸線部分、モデルの彼のグリップ位置は不動です ところが写真では 黄色や赤色の仮想シャフトが ティップからほどなく曲がっています しかしそのままシャフトが曲がらず 白色のシャフト軸線同様にそのまま延伸し 強いてはグリップ内のシャフト軸線が 強いてはティップに近い部分で黄色や赤色に・・・ 少しでも途中で曲がっていると 果たして30数〜40数インチ先での グリップ内の軸中心線は どれくらい違った部分にポジションしているでしょうか? 本来真っ直ぐなシャフト(仮想の白色線)であればいくら長くても シャフトの軸線はヘッドと成すロフト、ライアングルと変わり無い筈です ところが・・・ 
例えば「縄跳び」で 縄が地面に接触する部分は縄の真ん中であり 空中では最も高くなる箇所です 両側で強く引っ張って直線にした縄の状態から 最も大きな上下のひらきが その箇所になります しかし真ん中でなく両側で支え引っ張る「人の手に近い部分」でその距離を比べると そう大した距離差はありません シャフト中心軸線と 最も離れる最大差の点で計ってしまうと シャフト中心軸線が一端と、その反対側は「少しでは無い距離差」となるのです  
現実に動画でクルクル回っているシャフトは メーカー検査マニュアルどおりで 当店検査器の数値の上で 充分公差内の「出荷基準に合格品である」事を 改めてお知らせしておきます  
ココを計って規格内であっても 果たしてココを計って意味はあるのでしょうか?