11月8日(火)

NO,235ギャレーヂで品揃えするパーツヘッドの 限界と限定

 

 秋のこの時期 プロゴルフトーナメントも盛り上がり 新人若手プロの活躍や 初優勝の選手が続出です その翌週から早速週刊誌には 優勝者の使用クラブやスウィング理論が目白押しで 使用契約するメーカーが大枚を払った契約金も その対価効果は抜群に良く 直ぐに償却出来るようですから 宣伝の効果は抜群です
当店では殆んど経験しない事ですが 優勝したプロが使用契約するクラブが欲しいと来られる一般消費者の方は滅多にお出でにならず また「有った!」と飛びついて頂くモデルが あまり品揃え自体にはありません
当店が定番(何時もの品揃え)で置いている ウッドヘッドやアイアンヘッドの商品、サンプル数は 小資本の小さい店ですから当然並べておく棚の巾、奥行きに在庫スペースの限りがあり 置く事、仕入れる事のできる資力自体も 自ずと限界があります しかし知らないメーカーから、また既存のメーカーから 秋のダイジェスト商材の案内がこのところ絶えません 所詮、目新しくも無いアイアンヘッドや ウッドに於いて今秋は 既存の商品に昔流行した“IP加工”(フェースの表面処理加工)した内容が大半ですが 偶に変わった店主好みのヘッドや 従来品揃えに無かった 既存の取引先が持ち込む改良バージョンは 品数のひとつとして棚には除々に増えつつあります そんなこんなで数が増え続け 何時もの間違いない逸品は多少以上の数量が常に置かれているのですが・・・ それでは何を基準に品揃え 仕入れしているのか? を、説明しようと思います   
 
アイアンヘッドの仕入れ、選定に於いては ヘッド番手間のさまざまなスペック上、先ずヘッドの重量で番手間の重量ピッチの統一性は元より シャフト挿入孔の中心軸線の出かた精度(挿入孔が倒れている)、シャフト軸線に沿ったシャフト装着時に番手間のロフト・ライ角度の数値ピッチの整合性(カタログスペックどおりでない)、その挿入孔の深さの一定性、ヒールエンドからシャフト挿入孔までの長さ(ネック長)、ヒールエンドの研磨形状、シャフトの装着時、後に現われるロフトアングルに対して 2次的に表現されるフェースプログレッション、ソールインバーションとの整合性(カタログスペックどおり 又は数値の並び)がとれているか、否か、がポイントと思います それらは数値によって確定する事ですが 当然トップビュー、トップシェイプから見る事 五感的に感じる事が出来得る“ネックの左端面形状とフェースプログレッション数値(これだけはカタログスペックには表記されない)の統一性”には重要な関係が有り まして研磨工の一削りで ソールアングルが違って仕上がる(プレーヤーがセットアップして始めて感じる)為に 組み上げてからでしか分からないのですから 先ず根本の要因は “鍛造の元金型”に係わる事が発端です。 が、同じ金型で打たれた粗鍛造ヘッドでも 中研磨から仕上げ研磨の行程で 随分出来映えに違いが生じるネックの形状、ロフト角、プログレッション、ソールインバーション角 この四つのスペックすべてが連動しているアイアンヘッドは 研磨職人の良し悪しで「良いヘッド、良くないヘッド」に分けられる この部分が大切であり 仕上げに要する“鍍金の種類”がポイントだと考え吟味して仕入れます
過去から 店主自身が営業マンを長く経験した所為もあり 来訪する営業マンには 無下に帰す事も無い相手なら 何かその場で仕入れてあげようと思う気持ちがありました どうかな? と思う商材なら 過去から取引があり間違いない製造工場製であれば 先ず一つは仕入れ在庫します ところが売れる機会があって初めてすべての番手を組み上げる そうして初めて分かる上記のさまざまな関連数値に感じる事実どおり現われて 具体的に「?」も、改めて生じる事があるのです 例えばカタログスペックと合わないロフト数値を カタログスペックどおり合わせた場合 ソールインバーションが合わない事や ロフト数値を合わせた場合フェースプログレッションが合わず またネックの左端面形状、流れが可笑しくなっていたり・・・ よくよくネック部分を見ると シャフトが微妙に倒れて見え感じる これが倒れているのか ネック周りの研磨が歪んでいるのか・・・? そうした結果当店では 業者にそのモデルを 直ぐにはリピート発注せず機会があれば(機会を作ってでも「実はこの間のセット、・・・の出来があまり良くないので ・・・については如何いう事なの?」と聞きます
或る業者は「そうですか 早速工場に行って伝え、改めますので・・・」とレスポンス良く答え 改良された良品を届けて応じてくれたり 或る業者は「そうですか 言っておきます」と言ったまま 次の商品も改良されず以前どおりの 気に入らないヘッドを持ってきたり 或る業者は「そうですか? そうは思いませんが・・・まァ言っときます」と半ば却下されたり(先ずそういった業者は少数しか居ませんでしたが)です 彼らはアイアンヘッドをサンプルの時点で何処をポイントに扱い始めるのでしょう 実際に一度組み上げ、すべてのスペック数値を採るのでしょうか また、実際に一度アイアンセットを組んで試打でもするのでしょうか 一度組み上げればシャフトの挿入孔軸線が真っ直ぐ開いているか 否か分かります 一度組み上げアングルをしっかり測定すれば 金型の良し悪しが分かりますし しっかり測定し 直にロフトやライアングルを触ってみれば(アングルチューンすれば)鉄や素材の硬さが分かります
私は一度 商品に要望やクレームを言って良い方向で改良されれば次にも取り扱って定番化しようと思いますが 改良された形跡が無く 以前と同じものでしたら二度とそのモデルは扱わない考えが普通と思うのです
世間一般のメーカーカタログや 店頭での説明は あまり上記のような項目についての製品精度や製造上の趣旨を訴えず バックフェースのCNC加工凹凸形状で 打点の広域さを訴え あげくは殺し文句に今の時節「コントロール性が良く球が上がり易く適合溝でもスピンで球が止まる」と訴えるばかりで 当店でパーツヘッド仕入れの限界が 其処にあり それで限定される 何か寂しい業界です

次回はウッドヘッドは何を基準に品揃えしているのか?を説明します