12月16日(日)

 NO,041 (申し訳けの無い酷いお話しそのD)

 

 先日来 あるメーカーの最新型アイアンが 当店へ2セット続けてチューンナップの依頼でいろいろ検討する事となりました。 シャフトこそ違え 片方はプロモデルタイプ、片方はアベレージ向きの「最新型中空構造」が売りのモデルです。いつもの様にロフト、ライ シャフトのスパインコントロールとグリップの太さ調整、ネックの“アジャスト鉛”が入れられてあったら本来のかたちでバランス調整をして出来あがる手はずです。いつもの様に 持ち込まれた時点で早速クラブの全てをチャートしました。 ロフト、ライがいつも程度のバラつきはアングル調整で スパインはシャフトの脱着時と同時にネックの鉛抜きを グリップはお二人とも結構手が大きいので下巻きを増やして抜いたグリップを再装着 と手筈は万全です。
当店ではチューンナップ前の打ち合わせで 御使用になられていたプレーヤーに問診と今後のゴルフへのスタンス、及び実状をふまえてコミュニケーションを図ります。しっかり練習しようとされるアスリート派と 現実にはなかなか思うような練習が出来ないエンジョイ派で 
持ち込まれたそれぞれは目的が達成されそうな内容の 見た目の綺麗なアイアンセットでした。
 そして今後のゴルフライフに反映するセッティングを予定する訳ですが 謀らずとも今回のアイアンはネックに入れられた“アジャスト鉛”の量の多さは日報ノートに記さなければ これから最新型のアイアンを暮れや年明けに購入を予定されている消費者に是非伝えたい 思いもよらない内容だったのです。
 バラして始めてわかる事ですが 本数は各10本づつの計20本、の内 本来のアジャストである筈の量で済んでいた番手は3本だけ 他の17本には4〜5、6、7、8、グラムが真鍮のチップ状で入れてあります。その内の
1本には10グラムの長いチップが入っていました。 本来の工程では抜いたシャフトを番手ずらして装着 長めにセッティングし直す事でネックに鉛がいつもの様に“多少” 入っていても 普通バランス鉛はバックフェースにそう大量には貼らずに済ませる予定が 今回は随分多くの量を貼らなくては従来のバランスに戻りません。 また打点の位置関係の変位も説明し 仕方なくその大量に貼られたバランス鉛の理由をお話しせざるを得ません。
 それを聞かれたプレーヤーは販売元のメーカーに電話で
「実際全部そうやって作っているのか?偶然運悪くそう言うセットを買ってしまったのか?」だけは心配になられて問い合わされた様です。 それ以上に追求しても量産品の宿命を攻め立てることは出来ません。同業界でありながら当方から持ち込まれた商材の出来映えの不具合を説明することに実際には自らの商売、販促の一端かも知れない事と考えると苦慮する部分です。しかしチューンナップと言う言葉が未だ日本ではまだまだ認知されておらず メーカー品や プロ使用品が テレビで放映されているものが 「自分にとって最高のクラブ」を提供してくれると信じて買われる消費者に一言伝えたい大切な事と思います。