12月28日(金)

NO,250クラブフィッティングの大きな落とし穴

 


 
最近、めっきり寒い所為か郊外型の大きな練習場は客足が遠のいているようです
寒い最中 それでも練習に行く方々の熱心さは見上げた心掛けです また、市中に増え続けるインドア練習場も魅力は満載です 場所も近く、手軽に利用でき 寒くも暑くもありません ところが、インドア練習場の上手な活用方法が見出せず 挙句には巧妙に仕組まれた 弾道シュミレーターの画面を信じて 勝手に上手くなった気分で満足したり サイエンスな機材を使った“クラブフィッティング”という名の落とし穴が プレイヤーの上達を阻害する 目に余るフィッティング行為を招く時季でもあります

今では打球施設内に当たり前のように備えられた機材のひとつに スウィングアナライザーがあります これを使ってストップモーションやスローモーションの比較が簡単な操作をすれば画面で見ることが出来 スウィングの動作解析、矯正、反復練習が一人でも容易に出来ます
これら機能はインストラクターにとってもプレイヤーに解説し易く 難しいスウィング理論を口頭で伝えなくても視覚からダイレクトに教示できます 目の前の画面に映されるスウィングを プレイヤー自らの眼で自らのスウィングを確認し もっぱら反復練習での成果が大いに期待できるメリットが存在します ところがそれだけではなく さまざまな測定機能を備えた球の弾道測定器なるものが数多く備えられているのです
 これらの弾道測定器を使って、また弾道測定器を使った仮想ゴルフ練習機、バーチャルシュミレーションゴルフ機材を使う場合 機械的には打球時における上方向から、水平方向からのヘッド軌道、ヘッドスピード、フェースアングルを 高速撮影できるカメラを使って画像処理したものを 球の縦方向の回転数(スピン量)、横方向の回転数(サイドスピン量)等、解析して球の飛び出すスピード、方向、バックスピン量や高さを瞬時にソフト計算し ランも含めた飛距離を割り出す打球解析機材の進歩も最近では眼を奪う進歩があり アカデミックでサイエンスな弾道数値の分析、比較が可能な時代となりました
これらの機材は測定精度の高さが一番の売りであり 瞬時に計算でき、臨場感を出す必要もあり コースや練習場で打つ球の行方と 弾道測定器やバーチャルゴルフでの球の行方が 本人の手応えとぜんぜん違っていては練習にも遊びにも使えませんし況して高い機材の値打ちがありません 特に後発のメーカーはダウンサイジング化と しかも低価格での販売に鎬を削っています

 
これが実は大きな落とし穴で画面に表示される 如何にも信ぴょう性のあるような数字や 甚だ期待を持たせる数字の羅列を つい人間は信じてしまう危険な事でもあるのです
練習の成果やスコアに期待できない場合や 何某かクラブに不信感がある場合 何れの場所、機会に それらスウィングアナライザーや弾道シュミレーターを使って“クラブフィティング”を受け 最も相応しいクラブ、この場合クラブと言ってシャフトがメインと思うのですが 本来はシャフトも然る事ながら ヘッドの具体的なスペック「リアルロフト、フェースアングル、ライ角度、重心アングル」などが 分からないで 試打するのは“そのシャフト”を打った挙句に ベストなクラブ(シャフトも含め)が見つけられた「勝手な錯覚」が 存在しているのです

そこでショップ店内で、またイベントで多く見られる“クラブフィッティング”それは殆ど中味が“シャフトフィッティング”が多いようですから これらの機材を使用して何処でもやっている“クラブフィティング” 手法を受けた場合の 巧妙に仕組まれた罠と落とし穴の復習と検証です 

その場合 まず、

@

最初に御自身のクラブを打ってシュミレーションしますか?それには手持ちのクラブ(シャフト)に関わる問題点を先に見つけ出しておいて そのクラブで打った時の画面でどう良くない結果が何時もどおり良くないように表れているか・・・?その結果によって初めて試打するクラブが フィッター側から提供されるべき筈です
今使っているクラブ(シャフト)が 重い為か軽い為か? 硬い為か軟らかい為か? これ等を吟味の結果 手渡されるクラブ(シャフト)がどう、どれだけ違うのか説明を聞き 納得のうえで打っているのでしょうか? 

 

A

しかし当初から@を割愛し 手渡されて打つクラブ(シャフト)が 果たして今使っているクラブと どこがどう違うのか・・・ これには疑問を持つべきです
単に画面上だけで 良いヘッド軌道・スピード・スピン量・飛距離・・・・が出たからと言って そのクラブのスペックが 如何いう数値のクラブか? とは言え、あっさり「このシャフトは僕にピッタリ合っている」と思う方が大半ではないでしょうか?
この時よくよく考えてください 試打するクラブの詳細なスペックを・・・
「リアルロフト、フェースアングル、ライ角度、フェースプログレッション、重心アングル、長さ、重さ、バランス、」が違っている試打のクラブ(シャフト)を打つのです しかし物理的に 手持ちのクラブと同じヘッドで シャフトだけが違ったクラブを試打する事はできません そうなると売り手が薦めるシャフトと 使っているシャフト(クラブ自体)が違うので ヘッドの挙動(スウィングに関わる)や タイミングが違って当然ですが 仮に画面上で素晴らしいスピン量が、弾道が、予測される飛距離が高得点に映し出されても ヘッドのスペックが全く違う物を打った結果 それを一概に信じても良いのでしょうか?

 

B

ロフト(特にリアルロフト)が コンマ数度違うと球のスピン(上下、左右にスリップ)する量も随分違います またフェースアングルがコンマ数度違うと 球の飛び出す方向が随分違います またライ角度がコンマ数度違っても 球の飛び出す方向が随分違います バランスや長さが違っても当たり易い、当たり難い場合があります

 

C

試打するクラブのスペックが詳細に分かり 管理されていればこそ 試打するクラブ それは“シャフトが自身に合っているか?いないか?”が 分かります が、単に画面上の適正なスピン量、弾道(高さ、落ち際の角度など)言わば“絵に書いた餅”の画面が本当に自身に合っていて そのように打てるクラブとヘッドの詳細なスペックがぜんぜん違うクラブで シャフトだけは“クラブフィッティング”の結果十分満足したかのようなクラブを将来手に持つようでは その時画面に映し出された素晴らしい弾道と方向性、スピン量の適った同じ球が打てる筈はありません

 

D

しっかり数値管理されたクラブと 次に必要とする作業がシャフト交換なのか?果たしてヘッド交換なのか? 単にグリップの太さ、向きひとつで球筋が変わり振り易く、打ち易くなるのですから当然 安価に済ませられるチューンナップだけで別物に変身する事も有り得ますので 時間や費用の掛け方にも 無茶や無駄を考えるべき事です

 ロフト・ライ角度が違うクラブで、長さ・バランスが違うクラブで、フェースアングルが違うクラブで・・・ 画面の数字に一喜一憂する事は 果たして正しいことでしょうか?
すなわち、売り手側の薦めるシャフトが プレーヤーが本来求めるシャフトと一致する本当のシャフトフィッティングを、ベストなシャフトをチョイスしようとするならば双方のヘッドスペックの管理もしっかりと出来ていなければ 弾道測定機材がいくら優れていても まったく意味の無い“小学生でも画面だけを見てできるクラブフィッティング”という戯言に過ぎません