1月3日(金)

NO,251   2013年の追憶

 


 
去年、ゴルフ業界を いろいろな視点から いろいろなクラブクラフト工房で展開される店を、ブログを、ブランドを、ネットサーフィンしては クエスチョンに感じ「ちょっと違うでしょ」と、思う事を少々記します

先日の日報ノートに挙げた例で スウィングアナライザーや弾道測定器を備えた工房が その場で“にわかフィッティング”をする為に 試打するクラブのスペックを明かさず(明かす事が出来ず)打った途端 一方的にシャフトを勧める事は 如何にもシャフトが全てと言わんばかりの説法 これには疑問です 
 
プレ−ヤーのスウィング中 球に当たるまではシャフトがすべて影響します 重ければ、硬ければ、軽ければ、軟らかければ 思うようなスウィングが出来ません よどみなくリズム、タイミング良く振りやすいシャフトが装着されていれば ヘッドは勝手に上手くボールに当たります ところが振り易いだけ、当たり易いだけでは 当たった時のフェースのアングル(上下、左右)方向は いろいろなヘッドが想定されるだけに 飛ぶ方向も スピン量もそれぞれ違い シャフトを選べても ヘッドが選べていない為 装着したシャフトにプレーヤーは錯覚を起こし迷うのです 画面上で良いスピン数値、方向性が採れても ヘッドはクエスチョンのままでは すべて解決していないのです

 セットアップした時見えないよう シャフトの裏側、グリップ直下にテプラで印字、シールしているクラブクラフト工房をよく見かけます 印字してある内容を読むと「振動数(cpm)、重さ(g)、長さ(インチ)、バランス」だけが書かれている事 これも疑問に感じます クラブ工房で作ったクラブすべての いろいろな数値スペックには疑問を持たずに それが手渡された別注クラブの数値スペック全て、とは考えるべきではありません これがナショナルブランドの売り物であるなら 消費者向けに精一杯 表記出来るだけの範囲と思われるクラブスペックと思われる数値「長さ、バランス、フレックス表記」の大き目のシールが正面に向けて貼られているのが もう十数年以上前からのことでしたが 工房で販売する、すなわち別注するクラブにまで 貼る必要が果たして有るのでしょうか? それは市販クラブではなく 敢えて別注クラブの証と見せる為の偽善的なシールに感じるのですが・・・ シャフトとヘッドをくっ付ければ別注に早変わりでは 一般の市販品と何等変わりません それ故にせめてそんなシールで済ますのであれば細かい測定数値はさておき、肝心なリアルロフト、ライ角度まで書き込む事が出来る筈ですし シャフトにわざとらしく貼らなくても 店側のしっかりした数値管理さえしておけば良いのでは・・・? はたまたどこか別紙にしたためた詳しいスペック表が存在するのでしょうか 別注クラブであれば 別注した明細が残っていて当たり前だと思いますが 当店に持ち込まれる他店で作られたクラブのスペック表は今まで見た事が数本しかありませんでした 貴方が買われた時別注クラブにはスペック表が添付されていましたでしょうか?

「クラブフィッターの量産化」が招く消費者の信頼を当てにした落とし穴に「クラブフィッター」と呼ぶ資格制度があります クラブのナショナルブランド、シャフトメーカーブランド、パターメーカーブランドに至るまで 世間にはメーカー毎に様々な「クラブフィッター」と呼ぶ 誰をも肯定させる響きの任意の資格があるのです 各メーカーのクラブフィッティングを勉強、研修を終えた“認定フィッター”と呼ばれる資格を 認定証やIDを与えて商売に勝手に取り仕切って使われています 一人で数社をもフィッティングの勉強をして 各社の掛け持ちでフィッティング出来るマルチな才能を持ち合わせている人も居る筈ですが メーカー独自のクラブの特徴的構造や 素材も幾らか分かっているでしょうが 根本にクラブに対して基礎知識が共通で 教本が有り勉強する機会があれば ちょっとした時間、研修で生み出される各社の認定フィッターが 先々で消費者に対し同じ答えを持てる筈です しかしギャレーヂブレーンのある彼が数社のフィッターを相手に しかも一社被って何回かクラブフィッティングを受けましたが 言った先々でシャフトの銘柄(重さ)や硬さ、ライ角度も、長さも違う内容、数値が良いと言われ 挙句にそれ以前に聞いた内容、数値との違いを告げると「打ち方は時間が経てば変わるものですから・・・」と交わされたとの事でした 確かに時間が経ってもまったく同じ打ち方を誰しも出来るのがゴルフではありません 誰しも出来ないのがゴルフです しかし彼は無茶にアドレスやスウィングを変え かしこまったよそ行きのスウィングをしているのではなく 自然に最も打ち易い(何時も出来る楽なスウィング)をしていて(当然フィッティング結果それぞれを知る為に同じアドレスやスウィングを心掛けていた)フィッティングの結果、ライ角度が2度違ったクラブが適正だと言われたそうです 当方では同じ長さ、番手からすれば4番手も違う結果です 何処の誰の何流を信じれば良いのでしょうか? 

 世間には“カリスマフィッター”と呼ばれる人達が居るようですが カリスマフィッターとは一体何をもって“カリスマ”のフィッターを称するのでしょうか? 自らのホームページで自らをそう称し その恥じらいは微塵も無いようで“カリスマ”と名乗る事にはばからず それは普通第三者が言って称える事であって その恥じらいも無い有り様です 
ヤフー知恵袋で“カリスマ”を説いたベストアンサーには
   
カリスマ:[charisma]ギリシャ語(神の賜物の意)
   超人間的・非日常的資質。英雄、預言者などに見られる。
 
広辞苑での意味はこんな感じです。つまり、カリスマっていうのは「神の賜物」が語源なわけですから、私ら凡人の目からは「神様が取り憑いてるんちゃうやろか」と思わずにはいられない人間さん、ということです。ちなみに預言者は、神様の御言葉を人間に伝える人のことです。カリスマっていうのが、一体何処から流行りだしたかは分かりませんが、日本国内には何か偉い人がたくさんいるようです。カリスマ美容師から始まり、カリスマ店員やらなんやら、各業界に必ずカリスマという“ポジション”が用意されてるんですね。会社員と違って明確な番付がないからその代わりなんでしょうか、と思わなくもない今日この頃です
と記してあります 私もクラブフィッター、シャフトフィッターくらいまでであれば 業界に認定するしっかりした機構があれば容認しますが 言ったもん勝ちみたいに作り上げた“カリスマフィッター”が盛んに誌面を賑わせるメディアにも 一言文句を言いたくなります

 パーツメーカーのホームページに見られる商品紹介の殆どが綺麗な絵写真、材質や製法、番手、モデルを追った数値スペック、またちょっとした良い事尽くめの製品特徴・コメントが記載されています が、鵜呑みには全く出来ません 材質や製法には そう疑いが無くても 数値スペックや特徴、それらは基本的に設計段階での数値であり 数値どおりであれば・・・の特徴に過ぎないと 過去に扱ったさまざまな経験から断言します シャフトを挿して初めて分かる「出来の良し悪し」がヘッドです 出来には個体差があるのもシャフトですしグリップです グリップは直に持って感触を掴み テーパーや凹凸の深み、感触を手で感じるべきですし シャフトは打ってみないと感性が違えばクラブ評論家や テスターとの見解がさまざま違い球筋、飛びには大いに影響します パーツそれぞれを決して紙の上だけで決めたり 選び出す手法はお勧めできません とは言え全ての商材を扱い取り揃える事もままならず 工房毎にパーツメーカー数社を絞り込んで自信のある商材、強い要望、意見を商品に反映できるメーカーとのお付き合いが太く、長く実績あるメーカーが固定されているかどうかが工房選びのポイントでしょう 物量を誇れるほど大きな店は少ない中、何か尋ねて「売れてます」「良いです」「飛びます」「止まります」で商売が出来れば言う事はありません そんな商売は楽で儲かって当たり前です しかしそんな返答が多い工房は商売上手で信用できません