7月24日(火)

NO,261   尋ねられた電話の内容、補足その2

 


 
 私の持論は ゴルフクラブはシャフトの選定が最も大切です。

ゴルフのスウィングをしてボールに当たるのはヘッドですが 上手く当たるか、当たり辛いかはシャフトを振ってスウィングし フェースの真ん中にボールを当てようとしているのですから そのシャフトがプレーヤーに合っているのか 合っていないのか? この事が欠落するか、順番を間違えると スウィングは理想に近づかず ゴルフが難しくなるばかりです。
 先ずその重さを選ぶことが最優先されるべき順ですが 量産品のアイアンに装着されている重さの種類は大半が NS 950GH の95gで 仮にそれでは軽く、モーダス 120や ダイナミックゴールドで 120gでは重たい場合、他にシャフトの重量帯は その間、約5g単位で増する 様々なメーカーで いろいろなモデルが 本来品揃えできるのです。
 すなわち95gでは軽い場合、100g 105g 110g 115gがあり 120g超では 125g 130gクラス。
また、95gでは重たい場合 90g 85g 80g 70g 60g台までスティールシャフトはラインナップされ アフターマーケット用に出回っています。
 ほぼ、グラファイト製でも同様ですが 極端に重たいグラファイト製シャフトは必要でなくても 個々のプレーヤーに合った「シャフト重量」が それだけ振りやすくインパクトのタイミングが採り易くなる大切な要素の筆頭になります。
 仮に野球のボールを遠投する、もしくはピッチャーがキャッチャーに向かってワインドアップポジションから大きく振りかぶってボールを投げる時、リリースポイント(球を離す瞬間)は 野球のボールの重さ、大きさがあってこそ そのタイミングが計れ、またリズム良くダイナミックなスローイング(投球)動作ができるのです。
ところが球を離す直前、スローイングは同じ動きであっても 野球のボールではなく ピンポン球だとしたら それまでの動作がまったく必要なく、またその動作でピン球を投げれば 肩が抜けることが予測され 身体は勝手にストップして縮こまった動きをします。
ピン球を投げるのであれば 指先の爪で弾く程度で飛ぶ重さであり 腕を振って体全身で投げる動作は要りません。
同じように 本来必要とされるシャフトよりも 軽過ぎるシャフトを使うと 下半身を土台にして、上半身を捻転させるような お手本のスウィングはできません。
“手打ちスウィング” と呼ばれる初心者に多い良くないスウィングしかできない筈です。
また反対に重過ぎる(硬すぎる)と お手本とは違う筋肉部位が動き出す為、オンプレーン上をシャフトが動かず シャフトの撓りや テコの動作を使えない可笑しなスウィングになるでしょう。
 スティール製の場合、重たいシャフトの Rフレックスは 軽いシャフトの Sフレックス以上の硬さ(振動数)がありますから フレックス表記だけでは選定が難しく 同重量帯でもセンターフレックス、剛性分布、調子、バランスポイント等の違いがあり、グラファイト製となると これ等に加えてトルクの大小や 素材の違いから体感がかなり違ってきます。
 それらの中で 最もインパクトがつくり易い重量を、次に硬さを、後さまざまな撓り戻りのタイミングや シャフトの挙動が違う癖や 飛球高さ、飛距離感の合うアイアンセットの試打を重ねていくべきです。 
 いろいろなライや状況下での打球時、飛び過ぎることもなく、曲がり過ぎることがない安定した飛距離と 左右に散らばり難い方向性を持ち合わせるシャフトを選定できる 何かシステマチックな方法が採用される店が 本来のクラブ工房の役割であるべきですし ましてシャフトの選定はアイアンから成されるべきで ウッド用シャフト、特にドライバー用シャフトを先ず希望される方が多く来場されますが 振って飛ぶシャフトを先に選定すると アイアンで培われるべきゴルフスウィングが蔑ろにされ 安定感がないスウィングで停滞すると考えます。 先にベストフィットしたアイアンシャフトで練習され スウィングが一定化してから “振れば飛ぶ、少々ブレながらでも遠くに飛ぶドラシャフト
 を選ぶ順だと思います。
 ドライバーといえば飛ばすことに醍醐味があるのでしょうが 球は少々曲がっても、引っ掛けても、押し出しても、フェアウエイを外しても球はラフには残り、ラフから少々外に飛んでも 曲がってもOBまでは行かずノリ面で何とかセーフでしょうし 打ち方以外で どちらに曲がるかが分からないウッドクラブをチューンナップするか 曲げたくない、打ち出したくない方向の決まった(プッシュ、フェード系か 掴まり、ドロー系か)数値アングルのクラブを持てば良いのです。
アイアンシャフトから間違いのない選定方法で先に決め それを使用する事で安心できるスウィングを会得された結果で 安心して “振れば飛ぶ、少々ブレながらでも遠くに飛ぶドラシャフト
 を選べる筈です。
フェアウエイウッドや ユーティリティークラブも 思う以上、妙に飛距離が出過ぎてはいけません。
狙った距離に対して ロフトを選べばその飛距離がキッチリでる 一発の飛びは必要なく飛距離より方向性を考えてシャフトを選定すれば ドライバー用シャフトを購入する馬鹿げた手法も必要ありません。
昔はフェアウエイウッド用シャフトなど販売されておらず ドライバー用の先端を切って無理やり装着していました。 これではシャフト本来の撓り、戻りが発揮されず 高額なシャフトの性能が生かされない状態でした。
 今はあらゆる弾道測定器やシュミレーターを使い “アカデミックにシャフト選びをしているような工房” が増えつつあるのが最近の状況ですが 画面の中でのシュミレーションは あくまで予測値を瞬時に計算したものであり 実測値ではありません。
また フィッティングと呼ばれる試打機会に使われるクラブのシャフトデータ、装着内容、品質状況にしても また、ヘッドスペックにしてもまったく管理されずに 見た目のフレックスや ロフト表記だけでは フィッティングの結果購入され、現実のクラブとして手元に届いても 試打した結果とは違う別物を手にしていることとなります。

 次回に続く